２３歳男の身柄確保　誘拐容疑で指名手配　静岡県伊東市内

　約２年前に行方不明となった埼玉県朝霞市の女子生徒（１５）が東京都中野区で保護された事件で、埼玉県警は２８日、未成年者誘拐容疑で逮捕状を取り、指名手配していた東京都中野区東中野、職業不詳の男（２３）の身柄を静岡県伊東市内で確保した。捜査関係者によると、生徒は「監禁した男に連れられて外出することがあった」と話しているという。

　埼玉県警は、男の監視が厳しくて外出の際も逃げることができなかったとみている。監禁の疑いがあり、生徒から事情を聴いて不明になった経緯や２年間の様子について詳しく調べる。

　捜査関係者によると、生徒は２７日に保護されたＪＲ東中野駅近くにある寺内容疑者のマンションに一緒にいたとみられる。「普段は外から施錠され、逃げることができなかった」と説明。「常に監視されていた」という趣旨の説明をしており、ほとんどマンションから出られなかったという。

　まれに男と外出することがあったが、埼玉県警は女子生徒の証言から、監視が徹底していたため、逃げ出す機会がなかったとみている。

　県警は２８日未明、男のマンションの部屋を家宅捜索した。

　男は２７日昼前に「秋葉原に携帯電話を買いに行く」と言って外出。この日は鍵が掛かっていなかったため部屋から逃げ出し、ＪＲ東中野駅の公衆電話から１１０番した。