韓国 総選挙前に大統領と与党代表の対立激化

韓国 総選挙前に大統領と与党代表の対立激化
k10010458591_201603280440_201603280442.mp4
韓国では、今週、4年に一度行われる総選挙の選挙運動が始まりますが、与党のセヌリ党が、パク・クネ(朴槿恵)大統領と距離を置く有力議員たちを相次いで党の公認候補者から外したため、パク大統領と党の代表との対立が激しくなっていて、国民の間ではパク大統領を批判する声も高まっています。
韓国の国会は定数300議席の一院制で、議員の任期は4年間です。総選挙の投票日は来月13日で、先週、各政党の公認候補者選びが締め切られ、今月31日から選挙運動が始まります。
与野党とも来年12月に行われる大統領選挙に向けて弾みをつけたい考えですが、与党のセヌリ党では、公認候補者選びで、パク・クネ大統領に近い「親パク派」と呼ばれる議員が順当に公認を得られたのに対し、パク大統領と距離を置く「非パク派」の有力議員は相次いで公認から漏れました。
これに対して、「非パク派」のセヌリ党のキム・ムソン(金武星)代表が激しく反発し、「公認候補者選びは民主的でない」として、一時、公認結果の承認を拒み、党内が大きく混乱しました。
キム代表は大統領選挙への立候補に意欲を持っているとみられ、今回の混乱の背景には、任期後半に入ったパク大統領が、みずからの指導力が低下するのを防ぐとともに、キム代表の力をそぐことを狙って公認候補者選びに介入したという見方が強く、国民の間ではパク大統領を批判する声も高まっています。