パキスタン 公園入り口付近で男が自爆 56人死亡

パキスタン東部のラホールで、家族連れでにぎわう公園の入り口付近で男が自爆してこれまでに56人が死亡、160人以上がけがをし、地元の過激派グループが犯行を認める声明を出しました。
パキスタン東部の第2の都市、ラホール中心部にある公園の入り口付近で27日、男が身に着けていた爆弾を爆発させました。地元の行政当局によりますと、この爆発でこれまでに56人が死亡し、160人以上がけがをしました。
現場からの映像には、めちゃくちゃに壊れたいすなどが散乱している様子が映っています。また、暗がりの中、事件の手がかりを調べる警察官や、親戚を捜す人たちの姿などが映っています。
警察は、爆弾にはおよそ9キロの爆薬が使われ、破壊力を増すため、多くの金属の球が埋め込まれていたとしています。
事件のあと国内最大のイスラム過激派組織「パキスタン・タリバン運動」につながる過激派グループが声明を出し、犯行を認めました。
パキスタンでは、北西部で政府が過激派組織に対して続けている軍事作戦への報復とみられるテロや襲撃が相次いでいますが、シャリフ首相の地元である東部のラホールは治安は比較的落ち着いていました。
27日はキリスト教の復活祭イースターだったこともあり、公園はキリスト教徒の家族連れなどでにぎわっていて、過激派グループが少数派のキリスト教徒を狙ったという見方が出ています。

米「最も強いことばで非難」

アメリカ・ホワイトハウスの国家安全保障会議のプライス報道官は27日、声明を発表しました。この中で、「平穏な公園で起きた卑劣な行動によって、多くの無実の市民が殺害された。このテロ攻撃を、最も強いことばで非難する。テロの根絶に向けた揺るぎない行動をとるため、われわれはパキスタン側と連携していく」と述べ、テロの対応に向けてパキスタン政府などと連携する姿勢を強調しました。