小学校への通学路にある空き地に白い壁の平屋の建て物が建ったのは、私が小学2年か3年の頃。(はっきり覚えてません)その建物が普通一般の住居ではなく教会だと分かったのは誰かに聞いたから。でも、私の持つ教会のイメージは、細長い三角形の屋根のてっぺんに十字架があり、窓にはステンドグラス、とても素敵な洋館って感じ。その頃に読んだ絵本や童話に出てきてたし、だから勝手にそんなふうにイメージが膨らんでいました。だから、其処はずいぶんイメージと違っていたので、そこが本当に教会なのかどうか、すごく気になってました。平日の朝はともかく、下校時にも人影は無くて、不思議さがどんどん募るばかりの私でした。こまかいところが気になるのが私の悪いクセ…
ある時、日曜日に母と一緒に買い物へ出かけ、その建物の前を通ると、なんとひとが数人、玄関らしき前にいました。建物の中は電気も点いて、曇りガラスだったのでよくわからなかったけど、何人かの人影も。はじめて、其処に人が居ることを知った私はなぜかうれしくなり、ずっとその様子を見ていたかったけど「早く!おいてくよ!」の母の声に小走りでその場を去りました。買い物からの帰り道、さっき人影を見たその場所は、いつもの平日と同じ。とても静かでした。
それから、しばらくして同級生の女の子がその教会に行ってるという情報が入ってきました。4年生になってからです。私の学校は4年生から委員会所属が決められていました。同じクラスでは無かったけど、保健委員会で一緒なので知らない仲じゃない!私は「やった!」と思いました。気になっていたことをやっと知れると思った私はいつもは面倒くさい委員会だったけどワクワクしながら、その日を待ちました。
そして、当日。放課後になり委員会のある教室に入り、焦っちゃいけない…と思いつつ、解散を迎えると、すかさず彼女のところへ行って
「○○ちゃん、この前、教会に行った?」
と、私も行ったことがあるような聞き方をしてしまいました。『今の、マズイ…』心の中で私が思っていると、彼女はにっこり笑って
「復活祭の準備に必要なものを聞きに行ってたの。特別な日曜日なんだよ。」
と答えてくれました。
「temiちゃんも行くの?」
キラキラした瞳で○○ちゃんにそう言われて私は少し黙ってから、
「ごめんね、○○ちゃんが教会に行ってるって聞いたから、教会って何をするところなのか聞きたかっただけなの。」
と彼女から目をそらして小声で話しました。
すると彼女は、またにっこりして、
「毎週、日曜学校があってね、神さまにお祈りをしたり牧師さまのお話を聞いたりうたを歌ったり、そんなことかな。お母さんと行ってるの。」
と教えてくれました。
その言い方がとても清々しく見えて、堂々としていて、物珍しさにこまかいことを気にしていた私は恥ずかしくなったことを覚えています。春休みがもうすぐやって来る頃のことでした。
この曲を聴くと、その頃のことを思い出します。荒井由美のときのうた。
今日は、今年の復活祭の日。イースターと書いた方が分かるかな。十字架に架けられたイエス・キリストが3日後に復活したお祝いの日。キリスト教にとってはクリスマスと同じ位に大切な日とのこと。日本では、あまり馴染みが無いけどハロウィンの次に流行らせたい…と思う人たちがいるらしい。うーん、どうなのかなぁ。何でもかんでも…っていうのはなんとなく好かないなぁ、私は。
コメント欄、しばらく外します。ゴメンナサイ。