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元アベンジャーのCOJ

シナリオライターをやっている。チョコとポテチとコーラを愛してやまない。生き方を模索中。

失敗しないことを目標にしていたから駄目になったのかなあ

生活

 

私が会社で仕事をしていた時は常に綱渡りをしているような感覚でした。
とにかく目の前にある仕事を失敗しないようにすることだけを目標にするような……。


たとえばこれは接客業をしていた時の話になりますが、いつものルーチンを妨害するようなクレーマーっぽい人が来ることにずっと怯え、何事もなかったらほっとするわけです。
毎日がその繰り返しです。
きっと、私はクレーマーのあしらい方を覚えるとか、クレーマーに対していっそ逆切れするとか、何かしら次のステップを踏むべきだったのだと思うのです。

 


接客をやっていた時だけではなく、どんな仕事をやっても似たようなものでした。

毎日毎日朝が来ると「今日は失敗しませんように」と怯えていたのです。
普通の人だったら日ごとに少しずつ経験値が蓄積されていくのだと思うのですが、私はその日の仕事が終わったらその経験値は全てリセットされていました。


私の人生が上手くいかなかったのは、成功することを目標にせず、ただ失敗しないことだけを目標にしていたからなのかもしれない、と最近思うようになりました。
だから私はこの歳になっても何かを成し遂げることが出来なかったのでしょう。


普通の人は飛び箱を4段、5段、6段と努力して越えていくのに対し、私はずっと4段を無事に飛びこすことだけを考え、5段に挑戦しようとすらしませんでした。
しかも4段の高さに対してさえプレッシャーをいつまでも感じていたのです。
そして、実際に4段を越えられずに失敗することもちょくちょくあったのです。



仕事だけではありません。
大規模なパーティーやイベントなどに参加した時でも、私はとにかく失敗しないように努めるのが精一杯だったのです。
対人関係だと、とにかく粗相のないように、とか、挨拶の仕方とか名刺の渡し方とか、マニュアル通りにやることしか頭になかったのです。
とはいえそれすら上手くやれていたかどうかはわかりませんが。


ある時期から、もはや他人と一定以上の関係を構築出来ないようになっていました。
もう少し早く気付いていれば、多少はマシな道へと進めたのかもしれません。
もっとも意識はそうそう変えることは出来ないので、私はこれからも失敗しないことだけを願って生き続けるのでしょう。
私が私である限りは。