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【サッカー】

ハリル・ジャパン、チーム一丸にルールづくり 本田&槙野が提案

2016年3月27日 紙面から

練習で競り合う本田(左)と槙野。後方は香川=さいたま市内で(佐藤哲紀撮影)

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 サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会を目指す日本代表は26日、さいたま市内のグラウンドでアジア2次予選最後となるシリア戦(29日・埼玉スタジアム)に向けた練習を行った。FW本田圭佑(29)=ACミラン=は出場機会のなかった24日のアフガニスタン戦のベンチでDF槙野智章(28)=浦和=と話し合い、「点を取ったら必ず全員で喜ぶ」というルールを考案。進出が決まった最終予選に向け、チームの一体感づくりに着手した。

 いつもとは違い、ベンチから眺める埼玉スタジアムのピッチ。本田にさまざまな思いが去来した。2013年6月のイラク戦以来、約3年ぶりに出場機会がなかったアフガニスタン戦。「この相手では選手間の競争は測れない」と試合への興味がやや薄れる中、気になったのはピッチ外のことだった。

 槙野との話は「スタンドにけっこう空席があるな」などの雑談から、次第にヒートアップ。「ベンチのルールを決めよう。ゴールしたらみんなで喜ぼう。チームとして全員で戦う姿勢を出そう」と2人でベンチメンバーのルールを考案した。FW金崎の5点目の際には喜ぶのを忘れて槙野に怒られるオチもあったが、最終予選に向けてチームの一体感を高める重要性にベンチで気付いた。

 26日には選手同士のミーティングも開催予定で、本田と槙野の“ベンチルール”も共有されることになりそうだ。25日の夜には、ハリルホジッチ監督の快諾のもと、さいたま市内の焼き肉店で選手全員で外食。幹事を務めた槙野は「ああいう時間が、新しい選手がチームの中に入るためには大事。結束を強める上でも必要です」と喜んだ。

 先発出場が濃厚なシリア戦に向けたピッチ内の準備にも、もちろん熱がこもった。この日の練習では不得手な右足クロスの精度が悪く、公衆の面前でハリルホジッチ監督の実演指導を受けた。「やれること、やれる相手が限られる中でも、日本人は厳しい目で自問自答できる。満足することなく突き詰めていく」と本田。妥協も慢心もなく、ロシアへの道を突き進む。 (宮崎厚志)

 

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