ストーカーと親切の境界線とはなんであろうか?
日立製作所では、相手が不快に思うかどうかだと、確か会社が用意した資料でしつこいくらいに説明を受けたが、私は違うと思ってきた。
相手が不快に思うかどうかなんてヒトに依るし、なによりも相手が恣意的に、不当に不快に思う可能性だってあると思う。
けっきょく、その行為が、自分にとってのエゴか、単純に親切心から発しているかの違いであると私は考える。
ただ、その判断基準も、私の実母大西弘子のような人間の存在により、曖昧なものであると痛感させられた。
あなたのために、あなたのためにと言いながらそのじつ、田舎に帰ってお見合いをするという、自分のエゴ剥き出しの願望を親切心と誤解しているのである。
自分のエゴを切り離して考えられれば良いのであるが、大西弘子は50年間一冊の本も読まなかったほど無学の人間であり、自分のエゴを切り離して考える、ということの意味すら考えられないのである。
私は大西弘子と対話するのを諦めてしまい、大西弘子の死を待つだけの状態である。
ちかりなの感想に戻るが、この少年達の行動はまさに親切心からのものであり、ストーカーとはほど遠いように思われる。松下さんの立場に立てば、このような少年達の存在こそ、文字通り自分にとっての白馬の王子様の出現と言えるだろう。
人間、一生に一度くらい、これくらい真剣に人を思いたいものである。
ちかりなは、きっとこの少年達のような白馬の王子様が自分にも現れたらと思ったはずなのであるが、恋愛感情には触れることなく、うつ病のお悩み相談の話に小さく纏めてしまった。
ちかりなは公演を見ていてもけっこう多彩で、きっかけさえ掴めればまだまだ伸びられる存在と思うのであるが、このようにファンに向かってせっかく自分の恋愛論を語れるチャンスをみすみす無駄にしてしまうあたりが、なかなか芽が出ない現実に繋がっていると思う。
また、
" 対策というか、自分の周りの友達や家族がうつ病になってしまわないように私に出来ることといったら、一番良いのは親身になって相談に乗ることだと思います。小さな悩みが大きくなってしまうこともあるから、小さな悩みごとの内に解決してあげることで防止にはなるのかなと。"
と、一見尤もらしいことを書いてはいるが、人間、小さな悩みごとの内に親身になって相談に乗ることなどなかなかできないのである。
小さな悩みごとのうちは、本当に自分が悩んでいるのかさえ曖昧で、自分の至らなさが招いただけなのではと自分を責め、ヒトに怒られたり呆れられたりするだけではないかと思ってなかなかヒトに相談できず、傷口を広げがちであると思う。
だから、小さな悩みごとを解決するためには、相手はこういうことで悩んでいるのではないか?と思える想像力と、それをキッチリと指摘できる行動力が必要になる。
じつは、想像力も行動力も、芸能人として売れるためには必要不可欠なものであり、然るにちかりなはスキルはあるが、想像力も行動力も欠け気味だったと思う。
少年達と同じような行動をちかりなが取れるようになったとき、ちかりなはグンと伸びる。
たとえば近くに悩んでいるメンバーはいないか?
とりわけ15期研究生からすれば、それほど目立ってないといっても、ちかりなも憧れの先輩である。
研究生のおせっかいおばさんになってもいいじゃん。
少年達のように、これまでやらなかった、ちょっと行き過ぎと思われるくらいに大胆なことをやってみて勝負に出るのだ。
二十歳の挑戦、ぜひやってみて欲しい。
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プリズムの夏を読んで 近野莉菜
http://kansoubun.shueisha.co.jp/chikano_rina/
わたしは、本があまり好きではありませんでした。
なぜかというと、本よりも実写化された映画ばかりを観ていて、わざわざ本を読もう!!とはならなかったからです。
でも、この本に出会ってから考え方が変わりました。本を読みすすめていく楽しさを知ったのです。
このお話は、高校最後の年を迎えた少年二人の青春ストーリーで、将来どうするかまだ決めかねている主人公のぼくと、親友の今井は映画館の切符売り場でアルバイトする年上の女性松下さんに心をひかれていくというもの。でも実は、松下さんはうつ病だったのです。そのうつ病で苦しんでいる松下さんを二人の少年が一生懸命、助け出そうとします。
私が主人公に関心した所は、松下さんが事故を起こしてしまった時にいてもたってもいられず、日記のヒントをもとに事故現場を探したり、松下さんの車をレッカーした人物を捜したり、ロードサービス会社にかたっぱしから電話をかけたりと、松下さんの住所を知る為に主人公は一生懸命なのです。普通だったら、ストーカーみたいとか思うかもしれないけど、好きだから死んでほしくないという真っ直ぐで一生懸命な所に関心しました。もしそれが自分だったら、主人公のようにはなかなか行動出来ないです。
対策というか、自分の周りの友達や家族がうつ病になってしまわないように私に出来ることといったら、一番良いのは親身になって相談に乗ることだと思います。小さな悩みが大きくなってしまうこともあるから、小さな悩みごとの内に解決してあげることで防止にはなるのかなと。
最後になりましたが、ここに書ききれなかった事もあったし、暗いお話ではなく青春小説なので皆さんも是非、読んでみて下さい。
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