新人の木幡巧、１日２勝でルーキーＪＲＡ勝利一番乗り

１レースに続き３レースも制した木幡巧也騎手（中央左）

　ＪＲＡで今年デビューした新人騎手、木幡巧也（１９）＝美浦・牧厩舎＝が２７日の中山競馬１Ｒでモンサンアルナイルに騎乗して初勝利。３月５日のデビュー以来通算３１戦目で、同期６人では一番乗りとなるＪＲＡでの勝利を飾ると、３Ｒでも１Ｒと同じ所属する牧厩舎のギャラントクリフで快勝。１日２勝を挙げた。

　１Ｒのモンサンアルナイルは、好スタートを決めて２番手へ。リズムよく運ぶと、直線では外に並んできた１番人気のナポレオンズワードとの激しい競り合いに。一度は相手に出られかけたものの、ムチを持ち替えながら必死に追うと、最後に頭差前に出てゴールを迎えた。

　同期で注目を集める女性ジョッキー、藤田菜七子が２４日の浦和競馬で２勝を挙げたものの、ＪＲＡ勝利は同期６人の中では一番乗り。木幡巧は「うれしい気持ちでいっぱいです。同期で一番最初に勝ちたいと思っていたの、で実現できてうれしい」と喜びを口にしたのもつかの間。「今日もそうですが、（レースに乗っていて）先輩たちに迷惑をかけているので、もっと技術を磨いていかないと。このあとも父（木幡初広騎手）とレースを振り返って、反省点を今後に生かしたいと思います」と気持ちを引き締め直していた。

　３Ｒのギャラントグリフは中団からレースを進め、向こう正面で後続馬が追い上げてきても動じず我慢。３コーナーから外を仕掛けてまくっていくと、直線入って早々に先頭へ。そのまま、一気に後続を突き放し、２馬身半差をつけて快勝した。２度目のコンビで初勝利に導き、「ずぶい馬なので、追って追って、早めに動くことを意識しました。能力を出し切れて良かったです」と満足そうに振り返っていた。