中国本土の禁書を扱う香港の「銅鑼湾書店」関係者5人の失踪事件で、24日に香港に戻った書店親会社の大株主男性、李波氏が書店を閉店することを明らかにし、25日に再び中国本土に行った。香港紙、明報などが26日報じた。
李氏は昨年12月末に香港から中国当局者によって広東省へ連行されたとみられている。失踪した5人のうち香港に帰還した3人全員が香港警察に対して拉致事件としての捜査をしないよう求めた後、24時間以内に再び本土に行った。香港警察の関与をやめさせるため、中国当局から指示があった可能性が高い。
李氏は25日午前、自宅前に車で迎えに来た男性と一緒に中国本土に行った。男性は記者に身元を明らかにしなかった。李氏は「過去を忘れて新たな歩みを始め、自分の人生に別のページを開きたい」と述べ、禁書ビジネスには今後携わらないと強調した。
銅鑼湾書店は李氏が昨年12月末に失踪して以降、一時閉店状態が続き、店舗や倉庫にあった4万5千冊以上の禁書が既に廃棄された。〔共同〕