東京都は26日までに、池袋駅地下街でショッピングセンターなどを運営する「池袋ショッピングパーク」(東京・豊島)が、少なくとも24年間にわたり、井戸水の使用量を実際よりも少なく偽り、計約4億円分の料金を支払っていなかったと明らかにした。
会社側は不正を認め全額を納付。都はさらに過料として約2億1千万円の支払いを求める。
都によると、同社はテナントが使用する冷蔵庫の冷却水用に井戸水を用いている。都は井戸ポンプに稼働時間を計測する「時間計」を設置しているが、同社側がポンプと時間計の配線上にブレーカーを不正に設置。ブレーカーの操作で、実際は毎日約2時間の使用を月2時間と偽っていたという。
昨年6月に都に匿名のメールが寄せられて発覚。記録が残っていた1991年から不正が続いていたことが分かったが、「いつごろから始まったのか分からない」(都の担当者)という。
池袋ショッピングパークは「設備の担当者は認識していたが、会社としては把握していなかった」と説明。「全従業員へのコンプライアンス意識・教育を強化するなど、再発防止に取り組む」とコメントしている。