ルービックキューブを20秒以内で完成させながらジャグリングするというもの。BuzzFeedは、この件を「すごすぎる」と得意げに紹介しました。動画主であるRuboCuboさんは、練習が大変だったことや、逆再生だと言われて心外であることなどを語っていました。
ひ、ひどいよぉ。BuzzFeedは、RuboCuboさんに怒りのメールをぶつけてみました。
「種明かしの動画についてコメントいただけますか? なんで嘘をついたのか教えてください。よろしく!」
これに対し、RuboCuboさんの返答は以下の通り。
「騙してしまって本当にごめん。嘘をついたつもりはなかったんだ。マジシャンがパフォーマンスするときに種明かししないのと同じだよ。これは、手品のトリックみたいなものだから言えなかったんだ」
「でも、(撮影に)時間がかかったことは間違いないよ。ルービックキューブの練習じゃなくて動画制作に費やした時間だけど。(CGで制作したパフォーマンスを)人がどれだけ信じるのかテストしたかったんだ。全部フェイクだと言ってしまうとテストにならないからね」
「それにしても、こんなに反響があるとは思わなかった。本当にごめんなさい」
RuboCuboさんの本名は、Leo Weston。実はVFX(ビジュアル・エフェクツ)アーティストでした。NikeのCMなど、様々な作品のVFXを担当しています。
LeoさんがVFXを担当 Nike Football / Via youtube.com
彼が所属するのがVFXの会社であるRushes。今回のルービックキューブの撮影は、同社のプロジェクトとして行われました。ちなみに、Leoさんは12歳からジャグリングをしているので腕前は本物。ルービックキューブも1つだけなら10分で完成させられるそうです。
撮影の手順は以下の通り:
1. Leoさんが完成形のルービックキューブでジャグリングします。
rubocubo / Via youtube.com
2. ルービックキューブだけを映像から消します。
rubocubo / Via youtube.com
3. 動画の冒頭部に合うように、複数のアングルのキューブ(完成されていないもの)のCGを用意します。同じ光の当たり方で調整。そして、それを動画に合成。
rubocubo / Via youtube.com
4. 引きの映像になったときに、キューブがジャグリングの動作にマッチするようにします。また、20回のキャッチで完成するようタイミングを合わせます。
rubocubo / Via youtube.com
5. 完成するまでの時間が20秒以内になるように調整していきます。最後に、よりリアルにするために、光度や彩度の微調整を行って完成。
rubocubo / Via youtube.com
近年、VFXのおかげで映画制作者たちは何でも映像化できるようになりました。しかし、すごく手間のかかったVFXほど、リアル過ぎて気づいてもらえないことがしばしば。そんな逆説的な状況に、一石を投じたくてはじめたのがこのプロジェクトなのだそうです。