大手銀行グループが特殊な社債発行 規制強化に対応

大手銀行グループが特殊な社債発行 規制強化に対応
k10010457791_201603270617_201603270618.mp4
国際的に事業を展開する金融機関に対する規制強化の動きに対応するため、大手銀行グループは、利率を高く設定する代わりに、仮に経営が破綻した際には元本が大幅に減額される可能性のある特殊な社債を、数千億円規模で相次いで発行しています。
25か国の中央銀行や銀行を監督する当局などで作る「金融安定理事会」は、リーマンショックの際、経営危機に陥った金融機関に対し多額の公的資金が投じられた教訓を踏まえて、去年11月、国際的な金融グループを対象に資本の積み増しなどを求める新たな規制を2019年から適用することを決めました。
これを受けて日本の大手銀行グループの間では、規制に対応するため、利率が高い代わりに、仮に経営が破綻した際には元本が大幅に減額される可能性のある特殊な社債を発行する動きが相次いでいます。
このうち、三菱UFJフィナンシャル・グループは今月、総額50億ドル(およそ5600億円)、三井住友フィナンシャルグループも今月、40億ドル(およそ4500億円)の社債をそれぞれ発行しました。
また、みずほフィナンシャルグループも来月以降、数十億ドル規模での発行を検討しています。
これらのうち、償還までの期間が10年の社債は利率が年3%台後半と比較的高く、世界的に低金利が続くなかで海外の投資家を中心に関心を集めています。