matono - こころ,メンタル,健康,病気 09:00 PM
精神疾患の応急処置について、どれくらい知っていますか?
Inc.:大人になれば、さまざまな場面で基本的な応急処置について学んできているはずです。膝を擦りむいたら、傷口を洗い、絆創膏を貼ります。傷が深ければ、圧迫して止血します。心肺機能蘇生方法や回復体位など、より深い知識がある人もいるでしょう。
しかし、近くにいる人がパニック障害の発作を起こしたら、どうすればいいかわかりますか?
「the Atlantic」ではライターのMeagan Morrisが、こんな質問はめったにされないと言っていましたが、私たちはもっとこのことについて考えた方がよさそうです。大人として基本的な医療知識は知っておくのは当然だと思っている人がほとんどですが、深刻な精神疾患で苦しんでいる人のそばにいても、大半の人はどうすればいいかわからないでしょう。
Morrisは「アメリカ国立衛生研究所によると、アメリカの成人のうち約18%は、何かしらの精神疾患になったことがあり、それに関する一般的な知識とは憂慮すべきほどの開きがある」と書いています。3分の1の人が精神疾患になっても職場では隠すという調査結果を見ると、管理職はもっと精神疾患の応急処置に関する知識を身につけた方がいいでしょう。とても元気そうに見えている部下も、実は精神疾患に悩まされている可能性があるということです。
何を知っておくべきか?
ほとんどの人と同じくMorrisも、緊急事態に陥った人を助ける方法について、基本的な情報すらほとんど知りませんでした。最近、地元の雑誌の無料イベントのコーナーで"精神疾患の応急処置"というのを見つけ、興味がわいたMorrisはそのクラスに申し込みました。
記事の中で紹介していた彼女のクラスでの体験は興味深く、共有していた経験から得た教訓は誰にでも役立つはずです。「精神疾患の症状がある人に対する応急処置の最初の一歩」と言われている、主な処置は以下の通りです。
- 自殺、もしくは危害を加える危険性があるか判断する。
- 頭ごなしに決めつけずに話を聞く。
- 安心させるような言葉や情報を与える。
- 専門的な適切な治療やケアを受けるよう促す。
- きちんと考えられた自助や周囲のサポートをするよう促す。
もっと詳しく知りたい人は、Morrisのように何時間か基本的な精神疾患の応急処置の勉強をしたほうがいいでしょう。
ほかにも、多くの人が精神疾患の応急処置についてアドバイスしています。ビジネスリーダーによる、精神疾患を抱えている社員に対して良い上司としてどうすればいいかを議論した記事(英文)を読むと、自分の理解度や準備レベルを思い知らされます。もしくは、起業家のコミュニティでうつ病やほかの精神疾患の問題について踏み込んで書いている記事(英文)もあります。精神疾患を抱える人を助けるために、もっと準備や心構えが必要だと痛感するでしょう。
遅かれ早かれ、精神疾患の応急処置が必要な人に遭遇するのは、統計的にはあきらかです。そうなる前に、心の準備をしておいた方がいいですよね?
The Basics of Mental Health First Aid Everyone Should Know|Inc.
Jessica Stillman (訳:的野裕子)
Photo by Shutterstock.
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