小松隆次郎 辻隆徳
2016年3月25日21時49分
今、信州のアイドル界が熱い。長野県内出身者が人気アイドルグループに次々と加入し、ご当地アイドルも同県内外を飛び回って地元をPR。NGT48などで盛り上がるお隣、新潟県には負けられない!
■「モー娘。」の羽賀朱音さん、初の凱旋公演へ
人気女性アイドルグループ「モーニング娘。’16」に、史上初の長野県内出身メンバーがいる。2014年に12期生として加入した羽賀朱音(はがあかね)さん(14)だ。26日、長野市のホクト文化ホールで開かれる公演に出演する。初の「凱旋(がいせん)コンサート」に気分は最高潮だ。
叔母の影響で小学3年のころ、モーニング娘。の大ファンになった。「自分もメンバーになりたい」。小学5年で、初めてオーディションに挑戦したが落選。小学6年で再び挑戦し、最終審査で落選したものの「研修生」となり、メンバーへの道が開けた。
地元の小中学校に通いつつ、東京へ歌とダンスのレッスンに新幹線で通った。そして中学1年の14年9月、グループへの加入が認められた。単身で上京し、中学校も転校。イントネーションや服装、電車の乗り方……。都会生活には、戸惑いも多かった。
「まずオーディションで、同じぐらいの年の子がヒールをはいていて驚きました。私は夏はサンダル、冬はムートンブーツだったのに。イチゴって言葉のイントネーションも違うし、『ずく』って言っても誰もわかりませんでしたね」と、笑いながら振り返る。
親戚が長野に住んでいるという先輩メンバー、石田亜佑美さん(19)が「羽賀さんとはよく、おやきや果物の話で盛り上がっています」と話す通り、根っからの「信州っ子」だ。好物を聞くと、「カボチャのおやきが大好き! あと、こねつけ、やしょうまも!」。
実家には弟と妹がいるお姉ちゃん。でもグループでは、最年少の末っ子だ。「先輩に甘えられるのがうれしい」。石田さんは羽賀さんについて「先輩に対しても距離を置かずに慕ってくれる子。まだ幼いのに、歌声は大人っぽくて魅力的です」と語る。
26日は、これまでの活動を支えてくれた家族や、「応援しているから」と東京に送り出してくれた友達に、初めてパフォーマンスを見せる。「モーニング娘。として踊っているところを見せられるのがうれしくて」。感謝と喜びが、表情ににじみでていた。
■オーディションを経て脚光
モーニング娘。’16の羽賀朱音さんをはじめ、長野県内からは最近、人気アイドルグループで活躍する女性が目立っている。
シングルCDのミリオンセラーを連発する「AKB48」には、愛称「もえりん」こと近藤萌恵里(こんどうもえり)さん(18)。47都道府県から1人ずつ選ぶ「チーム8(エイト)」オーディションで長野県代表として合格し、2014年4月にメンバーの一員となった。
「会いに行くアイドル」として、全国各地のコンサートやイベントに出演。昨年末にはNHK紅白歌合戦にAKB48の一員として、大舞台も経験した。芸能活動の一方、「白文帳」での学習にも励んだ。今月、同県内の高校を卒業した。
昨年、新潟県に誕生したAKB48の姉妹グループ「NGT48」には、小学5年まで長野県内で過ごした西村菜那子(にしむらななこ)さん(18)が1期生として加入した。AKB48グループのオーディションを受け続け、夢をつかんだ努力家だ。
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