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何故、民間銀行が、決済や支払い準備に必要な分を上回る、日銀当座預金を引き出し...

jimingiraihoshuさん

2016/3/912:54:40

何故、民間銀行が、決済や支払い準備に必要な分を上回る、日銀当座預金を引き出して市中や、海外に貸すのが不可能なのですか?

アベノミクス開始以降、異常に増えた日銀当座預金増加分を引き

出して、民間や海外に貸すのが無理なら、アベノミクス開始以前は何故少ない日銀当座預金で済んでいたのですか?

良くわかりません

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ricky20080221さん

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2016/3/916:04:13

そもそも日銀当座預金は
日銀に口座を開設している経済主体
(中央政府、銀行、証券会社、保険会社
等々)以外には
渡しようがないからです。

今、A銀行からB銀行へ
100万円の支払いがあるとすると、

A銀行は、日銀に依頼して、
日銀に開設しているA銀行名義の
口座の預金残高から100万円を引き落としてもらいます。
そして日銀は、A銀行の依頼に基づき、
これをB銀行名義の口座へ付け替えます。

こうやって日銀当座預金は使われていますので
日銀に口座を開設していない人には
送金できないのです。
日銀当座預金に限らず、あらゆる銀行の預金口座というのは
その銀行の、預金者に対する「負債」を示すものです。
「負債」とは、将来の義務を金額で表示したもののことです。
A銀行が日銀当座預金口座に1億円の預金を
持っている、というのは、日銀が
A銀行に1億円の負債を持っており、
日銀は、A銀行の指示に従って
1億円を上限とし、
いくらでも政府または、他の日銀の取引先(預金者)へ
自分自身の負債を移し替えることを約束しています。
これが日銀当座預金の意味です。
ですから、相手先が日銀当座預金口座を開設していない限り
その人向けに支払いをすることは不可能なのです。


一般の銀行と日銀の違いは
日銀が「銀行の銀行」である、ということです。
一般の銀行であれば
例えばAさんがX銀行に口座を開いており
BさんがY銀行に口座を開いていても
Aさんの口座からBさんの口座へと送金ができます。
必ずしも両者が同じ銀行に口座を持っている必要は
ありません。実はこれは、「銀行の銀行」として
日銀が存在しているから可能なことなのです。

AさんがBさんに100万円を送金するとしましょう。
AさんはX銀行に通知してBさんへ100万円の
送金を依頼します。X銀行はAさんの口座から
100万円を引き落とします。
同時にY銀行に依頼して
Bさんの口座に100万円を振込んでもらいます。
これでAさんからBさんへの送金は終わりました。
ただ、この結果、X銀行は自分の負債が100万円減って
Y銀行では100万円増えることになりました。
いわばX銀行はY銀行に立替払いしてもらったわけですから
今度はX銀行はY銀行に対して100万円の負債を
持つことになります。これは
後で清算しなければなりません。
清算時には、日銀に依頼をして
X銀行の日銀当座預金口座から
Y銀行の日銀当座預金口座へと
100万円を振替えてもらうわけです。

もしも、日銀がなければ
X銀行はY銀行に対する負債を昔の様に
金地金で決済するとか、他の銀行(Y銀行も含む)に対する
債権を譲渡することで
自分の負債を消去してもらう(Y銀行に対して
100万円以上の債権があれば、それで相殺する)ことに
なります。
ただ、「債権を譲渡(相殺)する」といっても、
簡単ではありません。世の中には
数多くの銀行があり、それぞれ社債やCPを発行していますが
これらの価格或いは利回りは、それぞれの金融機関の
財務状況によって、大きく変わります。
もしも財務的に不安がある銀行があると
どの金融機関も債務の交換(相殺)に応じてもらえず
預金者による送金の依頼や小切手などの決済が
できない可能性が生じます。また、
それが出来たとしても、銀行ごとに預金1円の価値が
異なるということになってしまいます。(現に
昔は銀行ごとに預金1ドルあるいは1ポンドの価値が違うことは
普通だった。)
中央銀行が銀行間の間に入って
どの銀行も財務状況に関わりなく
日銀当座預金を供給することを約束することで、
こうした不便を最小化することが出来るようになったのです。
逆に言えば、日銀(中央銀行)は日本円の流通圏には
一つしか存在しません。もしも複数の「中央銀行」が存在
することになったら、さらにその上位の中央銀行がない限り
今度は中央銀行ごとの通貨価値が不安定になってしまうからです。
従って、日銀当座預金とは
日銀に口座を開設している人以外には
支払したり貸出したりはできないのです。

勿論、日銀当座預金から現金(紙幣)を払い戻しして
それで貸出をする、というのも
理屈では可能です。現金すなわち「日銀券」とは
日銀当座預金という日銀の負債を証紙形式に
したものに他なりません。これなら、
日銀に口座を持っていなくても
誰にでも支払いが可能です。
ですが
実際に、最高金額が1万円しかないお札で
やり取りできる取引というのは限られています。
おまけに、小売業以外の企業や金融機関は
現金の取り扱いをなるべく避けようとします。
というのは、現金はどうしても紛失しやすい、
盗まれやすい、ごまかしやすい、等々の理由があり
社内の内部管理上も、また、税務調査や
金融庁その他監督機関の調査に際しても
いろいろ面倒なことが多いからです。
(銀行預金を使えば、すべての支払い記録は
銀行に残るので、管理・調査しやすい。)
ですから、現金を使う、というのは
きわめて非現実的な方法です。
実際には、企業や個人が銀行から借入れをするときには
必ず預金口座に振込まれることとなっており、
現金が手渡しされることは普通はありません。(※注)

アベノミクス以前ですが、
もともと、2013年に黒田氏が総裁に就任してから
日銀当座預金が爆発的に増えたわけですが、
この増えた部分は「超過準備」と言われるものであって、
もともと銀行の取引にとって必要とされるものではありません。
本来、日銀当座預金自体には金利も付きませんので
銀行としては、なるべく必要最小限しか
保有していたくないのです。(日銀当座預金を
入手するためには、他の銀行から借入れるか
日銀に資産を譲渡しなければならない。)
ですから
過剰な日銀当座預金は、
不足している銀行に貸し出しして
その貸出先の銀行から金利を得ていたわけです。

ただ、いろいろ経済学上の仮説があって
日銀当座預金を極端に増やせば
インフレ期待が発生し(なぜそんなものが
発生すると思われたのかは、よくわかりませんが)
インフレ期待が発生すれば、
価格が上昇する前に物を購入しようとする人が
増え(なんでそんなことになるのか、よくわかりませんが)、
それで景気がよくなる、という
そういう議論をする人たちが力を
持ったのです。で、
黒田さんが就任し、同じくそのような考えを主張していた
岩田先生が副総裁に就任して、
この日銀当座預金を、必要量をはるかに上回る金額にまで
増やしたわけです。何も、必要だから、あるいは
貸出などに使うために、そのような預金を供給していたわけでは
無いのです。

ところが、上記のとおり、銀行は
決済に必要以上の日銀当座預金を抱えていても意味がありませんから
そんなものを保有しようとはしません。
ですから、日銀は日銀当座預金の「超過準備」と言われる
部分に金利を支払うことで
銀行が日銀当預を保有するように仕組んだわけです。
(もともと、銀行が中央銀行に保有する決済用預金に
金利を付ける、という政策自体は
インターバンクレートといわれる銀行間の
取引の利息をコントロールする方法として
アメリカやヨーロッパで主張されていた。)

今回、日銀は日銀当座預金の超過準備の
一部の金利をマイナスにする政策を採用しました。
ですが、上記のような次第ですから
日銀当座預金自体が銀行や証券会社以外の貸出に
回されることはないし、
日銀も、そんなことは十分承知の上で、
あくまでも、直接にはコールレートを引き下げ、
間接的に、イールドカーブ全体(要するに
市場金利全体)を引き下げることを
目的としているのだ、としています。



※注
実は、銀行が貸出に際して現金を手渡しするのを
避けていたのには他にも事情があります。
「法定準備制度」と言われる決まりごとがあります。
これは各銀行は
お客さんから受け入れている預金に対して
その一定比率の金額の日銀当座預金を
保有していなければならない、というルールです。
預金準備率はもちろん1より小さく、日本で言えば
1%とか、0.1%などです。
たとえば、いま、預金準備率が10%で、
日銀当座預金を100持っていて
預金が1000の時、新規に100の貸出を行うと
します。
預金残高が合計で1100になります。
銀行は定められた期間中に日銀当座預金を
110にまで増やさなければなりません。
つまり、10の日銀当預を他の銀行から
借りてこなければなりません。
しかし、この100の貸出を、日銀当預を
払戻しし現金で行ってしまうと、日銀当預の残高が
ゼロになってしまい、
この銀行は、新たに110の日銀当預を
他の銀行から借りてこなければなりません。
勿論、それには預金金利より高い金利を
支払う必要もあります。
銀行としては、そのような事情もあり
一般的な貸出に日銀当預を使うことはないのです。

ただ、今は超過準備が多くなりすぎてますから
銀行としてはこの理由で
現金による貸出を嫌がるということは
無いかもしれませんが。だからと言って
そうでなかった場合に比べ
貸出自体が増えるの減るのという理由には
ならないでしょう。

  • 2016/03/1009:55:46

    >しかし、この100の貸出を、日銀当預を
    >払戻しし現金で行ってしまうと、日銀当預の残高が
    >ゼロになってしまい、
    >この銀行は、新たに110の日銀当預を
    >他の銀行から借りてこなければなりません。

    ごめんなさい、これは間違い。
    100は現金で貸出されたのだから
    貸出による預金の増加はない。だから
    新たに調達しなければならない日銀当預の額は
    100。

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質問した人からのコメント

2016/3/16 12:30:22

回答ありがとうございます。
期限が来たので、一旦BAとさせて頂きますが、
我々の預金は、現金引き渡し、または、振込みと
引き換えに銀行への債権=預金ができます。

銀行の日銀当座預金は、現金持ち込みの
累積で形成されたのでしょうか?
改めて質問させて下さい。

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2016/3/916:22:09

メガバンクは行ってますよ。
地銀などは、メガバンクとシンジケートをくまない限り無理でしょう。
リスク評価ができないからです。

yoiotodetaさん

2016/3/916:08:22

証拠金として使えるからだよ。

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