人類は様々な「粉」によって文化を作り科学技術を発展させ、ときには戦争にまで駆り立てた。
なかでも「こしょう」は世界史の教科書にも出てくるほど有名で、見事に文明をひとつ上のレベルに昇華させ、同時に人を狂わせた粉といえる。
糖分も塩分も体には不可欠なのに
砂糖という甘味は、子どもからお年寄りまで好かれており、お菓子の材料のうち半分は砂糖ということもある。それだけに宗教弾圧かのごとく「人をイライラさせる粉」として悪く言われている。
塩だって「敵に塩を送る」なんていう美談が語られる一方で「高血圧に注意」なんて言われ警戒され、今や減塩が叫ばれる時代だ。
歴史どころか食レポにすら話しにのぼらない片栗粉
片栗粉をめぐって争いが起きたとか、和睦親善があったという話しは聞いたことがない。そればかりか、食レポですら誰も片栗粉を褒めようとしない。
しかし、片栗粉の役割は料理に多大な影響を与えていることは事実である。
パサパサしてあまり美味しいとは言えない「鶏の胸肉」この胸肉に片栗粉をまぶして焼くだけでカリカリになり、驚くほど食感が良くなる。もしB級グルメの大会で、片栗粉をつけただけの鶏むね肉を出しても、かなり良いところまで行くのではないだろうか。魚だって、片栗粉をまぶして焼くだけで皮がカリカリになり、これも絶品だ。
それだけ優秀であるにも関わらず、唐揚げのカリカリでは「油」が主役になってることが多く、「油は新しいものより使ったもののほうが良い」とか「コレステロールやカロリーを控えた油」など、まるでカリカリの主役が油であるかのごとく言われている。
片栗粉は大事なことを隠している
実は片栗粉のカロリーは凄くて、100g当り330kcalある。ごはんが168kcalと考えると、倍の数値だ。しかしダイエット本ですら「片栗粉を控えましょう」とは書いていない。書かれているのは「ごはんを控えましょう」「揚げ物(油もの)は控えましょう」というものがほとんどだ。
片栗粉に学ぶ処世術
ただ粉を振るだけで美味しい食感に変身させる凄いポテンシャルを持ちながらも、表舞台にあがらない。だからこそハイカロリーだからといってバッシングを受けることもない。私たちは「誰かに認められたい」「表舞台で活躍したい」という欲望にまみれているが、人々にカリカリの食感を楽しませているにも拘わらず、その主役を油にして、陰の世界で暗躍する片栗粉には学ぶことは多い。
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