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逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

悪口のススメ

こころの健康

悪口のススメ

 

昔から
悪口、陰口はよくない
と言われていたとは思います。

 

でも

現代の人は
それが強迫的になっていて

 

そのせいで
こころの病気をつくりだしている

 

と感じるんです。

 


クライエントのみなさんの話を聞いて
総合すると

 

一見して
性格の良い人に見えること 

に強いこだわりを持っているようです。

 


そうすると
いつもニコニコしていて
嫌な顔ひとつしない
感情は落ち着いていて
悪口は言わない

 

そんな人間像を真似しだすようになります。

 


たしかに
こんな人
素敵ですよね。

 

だけど
こういう人は
無理をして
演技をして
こうしている訳ではない。

 


生まれつき
感受性が鈍く
感情が低めに安定しているか

 

感情の起伏はあっても
感情を自分で解消しているか

 

のどちらかです。

 


なのに
そのどちらでもない人が

 

すごく無理をするか
演技をするかして
性格の良い人に見えるように頑張る。

 

それは
ものすごい負担になります。

 

そのせいで
疲労して

不安が高くなって
こころの病気になりやすくなっているようです。

 


だから
生まれつき
感受性が豊かで
感情の起伏が激しい人は

 

そういう自分の対処法を
考えなきゃいけません。

 


まず
生まれつき
感受性が豊かで
感情の起伏が激しい人は

 

悪口を言わないと
上手くこころの健康が保てません。

 


それは
相手をどんなに信用していても
相手が正しくても
相手が好きでもです。

 

一度でも

一瞬でも

自分が嫌だと思えば
自分が傷つけば
感情は湧いてきてしまうんです。

 

そして
感情というものは
一度湧いてしまうと
何らかの形で放出しないと
残り続けます。

 

だから
イラッとしたり
ムカッとしたりした時

相手のことを好きだし
相手は正しいし
と我慢すると
心の中には澱が溜まっていくんです。

 


相手を
好きで居続けたいのなら
客観性を保ちたいのなら

 

実は
そのとき湧いた感情を
吐き出すしかないんです。

 

それが悪口になってしまいますね。

 

でも
自分が嫌だと思ったなら
自分が傷ついたなら
全ての思いはそのまま持っていいんです。

 

ただ
本人にぶつけてはいけないだけ。

 

あるいは

本人の周囲の人に言って
本人の評判を落としたりしてもいけない。

 

みなさんの
悪口、陰口がいけないのは

 

本人の周囲で言って
本人の耳に入ったり
無自覚に本人の評判を
落とすように扇動したりすることです。

 

それは陰口になってしまいます。

 


本人に影響がないところで
沢山沢山悪口を言って
スッキリしたら

 

そこで初めて

冷静に客観的に
あぁ
相手は悪くないな
こういう事情があったな
自分も悪かったな

 

と思えるようになります。

 


相手を好きでいるためにも

自分を大切にするためにも

上手に

悪口は沢山言っていきましょう。