連続テロ「公共の場所で利用者多い時間狙ったか」

ベルギーのブリュッセル空港と、市内中心部の地下鉄の駅で相次いだ爆弾テロについて、テロ対策に詳しい日本大学の河本志朗教授は「いずれも不特定多数の市民が出入りする公共の場所で、利用者が多い午前の時間帯を狙うように起きている。同時テロだとすれば、厳重な警戒をかいくぐった、周到に計画された犯行と言える」と指摘していました。
また、ベルギーでは今月18日に、フランスのパリで去年11月に起きた同時テロ事件の実行犯の男1人が逮捕されたばかりで、河本教授は「実行犯逮捕への報復や警告を示す、イスラム過激派組織によるテロの可能性は高い。そうなると、イスラム過激派組織がヨーロッパに広く浸透していることになり、今後も大きな脅威となる」と述べました。
そのうえで、ことし5月の伊勢志摩サミットに向けた日本のテロ対策について、河本教授は「テロリストは恐怖を誇示する目的で、警備が厳重なサミットの会場ではなく、大勢の市民が集まる公共の場所を狙ってテロを起こす可能性もある。こうした場所でのテロの脅威が恒常的に存在することを認識しなければならない」と述べ、いわゆる「ソフトターゲット」の警戒や警備を徹底する必要性を強調していました。