インドネシア海軍の能力向上へ 海自が技術講習

インドネシア海軍の能力向上へ 海自が技術講習
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日本とインドネシアの防衛協力の一環として、日本から派遣された自衛隊の担当者らが、海軍技術に関する講習会を行い、インドネシア側としては、南シナ海で活発に活動する中国を念頭に、潜水艦部隊の増強に役立てたい考えです。
日本とインドネシアの政府は、去年12月に初めて外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2+2」を開き、自衛隊がインドネシア軍の能力の向上を支援するなど、防衛協力の強化で一致しました。
これを受けて、22日、海上自衛隊の担当者らがジャカルタにあるインドネシア海軍の施設を訪れ、海中の水温や海流を数式を基に計算して予測する最新の技術について講習会を行いました。担当者は、水温を事前に知ることで音波の伝わり方が予測できることや、海流が潜水艦の航行に影響することを説明し、インドネシア側の参加者は逐一メモを取っていました。
インドネシアは、人工島を造成するなど、南シナ海で軍事的な活動を活発化させる中国を念頭に、潜水艦部隊の増強を計画しています。自衛隊の担当者らは、去年就役した最新鋭の測量艦を訪れ、海図作成の指導にも当たる予定で、インドネシア海軍の責任者は「わが国の海域は広大で、精密なデータ収集が不可欠だ。自衛隊による支援は非常に有益だ」と述べ、日本との連携に期待を示しました。