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サン電子子会社、FBIに協力か アイフォーンロック解除

子会社がFBIにiPhoneのロック機能解除の方法を提案したとの報道があったサン電子本社=24日、愛知県江南市で

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 【ニューヨーク=東條仁史】米カリフォルニア州の銃乱射事件で死亡したテロ容疑者のiPhone(アイフォーン)のロック解除をめぐり、米アップルと米連邦捜査局(FBI)が対立している問題で、ロイター通信は二十三日、情報通信関連事業などを手掛けるサン電子(愛知県江南市)のイスラエルの子会社が、FBIにアイフォーンのロック解除のノウハウを提供したと報じた。イスラエルの新聞「イディオト・アハロノト」の記事を引用する形で伝えた。

 子会社はIT企業「セレブライト」で、携帯電話買い替え時のデータ移行サービスなどを提供。スマホや携帯電話内のデータを取り出して復元する最先端の技術を持つ。

 同社には犯罪捜査サービス部門もあり、ウェブサイトではロックされたスマホから情報を取り出す技術を前面にうたう。同社のサービスは法廷での証拠能力も認められているため、世界六十カ国以上の警察、軍、情報機関などに導入されているという。

 この技術が有効だと確認されれば、FBIはアップルの協力がなくてもロックを解除できる。ロイターによると、セレブライト側は報道に対するコメントを拒否している。

     ◇

 サン電子の広報担当者は二十四日朝、本紙の取材に「イスラエルでそうした報道が出ていることを知らなかった」と説明。報道機関からの問い合わせが相次いでおり、事実関係の確認を進めているというが、同日午前の時点では「セレブライトからの報告がまだ来ていない」と話した。

 <サン電子>愛知県江南市で家業の機織り会社を継いだ前田昌美氏が1971年に設立。駅の券売機やパチンコ機向け電子部品製造に乗り出す。遊技機器用コンピューターのほか、遊技場運営システム、携帯電話向けゲームなどを開発、販売する。国内製造拠点は同県北名古屋市の子会社「イードリーム」。ジャスダック上場で、15年3月末の従業員数は単体で344人(連結789人)。傘下のセレブライトは1999年に設立され、サン電子が2007年、携帯電話事業強化のため子会社化した。

 

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