戦争描く舞台「反応工程」を応援
戦争末期、軍需化学工場に動員された若者たちを描いた舞台「反応工程」を上演する劇団俳優座が、若者グループ「SEALDs」の奥田愛基さんや映画監督の山田洋次さんらを共同代表に「成功させる会」を結成。21日、奥田さんらも参加して東京・六本木でキックオフイベントが開かれた。
作品は劇作家、宮本研(1926〜88年)が自身の体験を基に、戦争や戦後民主主義の出発点を問いかけたもので、初演は58年。
イベントに先立つ会見で、奥田さんは「戦争があまりにも遠いこととして、他者化されすぎている。演劇だとまるで戦争の中にいるような体験をする。同じ歴史の中で自分たちが生きていることをもう一度かみしめたい」とエールを送った。また、旧満州(現中国東北部)で動員体験をした山田監督は「台本を読んであの時代を思い出した。中学生も軍事教練を受け、小さな兵隊でした」と話した。
公演は5月13〜22日、東京・新宿の紀伊国屋ホール。問い合わせは03・3405・4743へ。同25〜29日には劇団文化座も上演する。【濱田元子】