選手紹介/6 明徳義塾/土佐 /高知
毎日新聞
<センバツ2016>
内野陣の頼れるまとめ役 明徳義塾・高村和志選手(2年)
「高校でこのレベルの遊撃手はそうはいない」と馬淵史郎監督(60)をうならせる、明徳義塾伝統の「堅守」を支える花形。グラブに縫い込んだ「攻めの守備」の文字通りに「チームの流れを作り、相手の勢いを抑える守りをする」。頼れる内野陣のまとめ役だ。
鍛え上げた堅守には思いが込められている。息詰まる攻防が続いた昨秋の四国大会。決勝の高松商(香川)戦で、三回に一塁への送球がそれた。名手のミスに動揺が広がり、直後に決勝点を許した。「自分は守備で引っ張る立場。二度とこんなことは許されない」
「もう一度、最初から積み上げよう」。素手の捕球から取り組み、一冬を越えさらに機敏さを増した守りはナイン全員のお手本だ。
東大阪市立盾津東中出身。171センチ、61キロ。
粘り強さでチーム支える 土佐・森崎勇斗選手(2年)
「泥臭くていい。全部の球をアウトにする」。その言葉通りに、厳しいノックにも体ごと食らいつき、気持ちを込めた守備が評価され新たに背番号「6」を背負う。「守備でも攻撃でも粘り強さが武器」とナインが評するガッツあふれるプレーでチームを支える。
試練の連続だった。昨年5月の県体育大会で、バントの際に右手の人さし指を骨折。復帰後、さらに右肘を故障したが「できることはなんでもやる」。
再起を目指す背中を松下向陽前主将(3年)らも「つらいだろうけど頑張れ」と後押しし、リハビリと同時に1対1で練習に取り組み、スイングや送球の精度を高めた。「ミスをした時こそ大きな声を上げて、とにかく元気にプレーします」
須崎市立須崎中出身。169センチ、65キロ。