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高校のときに出された論理の問題
id:watto さんが情報処理試験技術者試験のことを書きました。それで思い出した話があります。
だいぶん前に情報処理試験技術者試験の本を立ち読みして、高校時代に出された数学の問題の答えが載っていた話をします。
私が高校生のとき、数学の教師が「論理」の課外授業をやるというので受けたことがあります。授業をしたN先生は「カワサキ W1」とう排気音に特徴のあるオートバイ に乗ってくるインテリっぽい物静かな先生だったのを記憶しています。
ちなみにこんなオートバイです。
私たちが教わった時代の数学に「論理」という項目はありませんでした。たぶん、新しく論理が加わるというので、学んでおいた方がいいよと教えてくれたんだと思います。10枚くらいの謄写版で印刷したざら紙を半分に折り、それを重ねて閉じた冊子を頂き,
その冊子をもとに授業を受けました。
捕らわれた論理学者が脱出する方法
課外授業では論理とは何か、真、偽、AND、NOT、ORなどを習いました。そして、最後にこんな問題が出されました。
- 論理学者が捕らわれて牢に入れられてしまいました。
- その牢にはA、B二つの出口があります。ひとつの出口からは出れば自由になり、もうひとつから出れば殺されてしまいます。
- それぞれの出口には門番が立っています。片方の門番は真実を話し、もう片方は真実とは逆の答えをします。
- 論理学者には「門番A」か「門番B」のどちらかに1回だけ質問が出来ます。
門番は「はい」、「いいえ」と答えます。 - 論理学者は1度だけ質問をして自由になったのだが、その質問はどんなものか?
「かつ」とか組み合わせて質問をすれば良いのかと思って考えたのですが、答えは分かりません。
答えの発表はなし。考えてみてくださいで終り。そのまま高校を卒業してしまいました。
友人に聞いても答えは分かりません。私にとって、ずっと、その答えは謎として残りました。
論理とか関係なく賢い人は分かるかもしれません。
下に答えを書きますのでここで改行をいっぱい入れます。
本屋さんで立ち読みした本に答えが載っていた
それから何十年と経過したある日、本屋さんで手に取った「第一種情報処理技術者試験」の本にこの問題の解説が載っていました。
- 門番AとBを「論理回路 」として考えます。
- 門番Aが真実を答える人なのか、門番Bが真実を答えるのかは分からなくても、直列に論理回路をつなぐと逆の答えがでます。
仮に出口Aから出ると自由になるとしましょう。
そのとき、門番Aに「出口Aから出ると自由になれますか」と聞きます。
- 門番Aが真実を言う場合 => 「はい」
- 門番Aが逆を言う場合 => 「いいえ」
この内容を門番Bに聞きます。
門番Bに『門番Aに「出口Aから出ると自由になれますか」と聞くと「はい」と答えますか』と聞くのです。
- 門番Aが真実を言う場合 => 「はい」 :Bは逆を言うので「いいえ」
- 門番Aが逆を言う場合 => 「いいえ」 :Bは真実を言うので「いいえ」
これを逆に聞いてみます。
門番Aに『門番Bに「出口Aから出ると自由になれますか」と聞くと「はい」と答えますか』と聞くのです。
- 門番Bが真実を言う場合 => 「はい」:Aは逆を言うので「いいえ」
- 門番Bが逆を言う場合 => 「いいえ」 :Aは真実を言うので「いいえ」
門番AとBどちらが真実を言う門番であっても、逆の答えが返ってくるのです。
ですから、どちらかの門番に『あの門番に「出口Aから出ると自由になれますか」と聞くと「はい」と答えますか』と聞いて、「はい」と答えたときは「出口B」から、「いいえ」と答えたときは「出口A」から出ればよいのです。
まとめ
高校時代の課外授業で「論理」を習いました。そして、最後に問題が出されたのですが答えが分からず、ずっと謎のままでした。
あるとき、本屋さんで立ち読みした情報処理の雑誌にその問題と解説が載っていました。
気がついてしまえば簡単な問題です。「論理」では有名な問題なのかも知れません。