不倫認めた乙武氏、異例の夫婦謝罪コメントに危機管理専門家は「満点」…ネットでは批判殺到も

2016年3月25日6時0分  スポーツ報知

 「五体不満足」の著者で夏の参院選に自民党が擁立を検討している作家の乙武洋匡(ひろただ)氏(39)が、24日発売の「週刊新潮」に不倫問題を報じられた件で同日午前、自身の公式サイトなどで「決して許されるものではありません」と謝罪、妻・仁美さんの「私にも責任の一端がある」とのコメントも掲載した。各界やインターネット上では「なぜ妻が謝らなくてはいけないのか」と、乙武氏の対応に疑問の声が上がるなど波紋が広がった。一方、危機管理専門家は迅速な乙武氏の対応を「満点」と評価した。

 24日午前4時すぎ。乙武氏は謝罪文を報道各社にファクスで送り、自身の公式サイトでも発表。そこには、本人のものとは別に「乙武仁美」と妻の名前が記された謝罪文も併せて掲載されていた。「3人の子どもたちのためにも、あらためて夫婦ともに歩んでいくことを強く決心致しました」と記されたコメントは、夫の不倫問題を乗り越え、家族として再出発する意志を強調したものだった。不倫騒動で妻が謝罪文を発表するのは異例だ。

 週刊新潮の記事によると、乙武氏は20代後半の女性と昨年末から海外旅行に出掛けたほか、過去に親密交際した女性が2人おり、「一晩限り」の女性たちも含め5人との不倫を認めている。夫側の一方的な落ち度としか受け取れない内容だが、妻が夫をかばうように「私にも責任の一端があると感じております」とわびたことで、各界に波紋を呼んだ。

 お笑いコンビ「極楽とんぼ」の加藤浩次(46)は、MCを務める情報番組で「奥さんが反省する必要はないですよ。旦那さんが一番悪いんですから」と妻をかばった。小倉智昭キャスター(68)は、参院選出馬に関して「選挙はイメージですから、プラスにならないでしょうね」と分析。

 インターネット上でも「なんで奥さんまで謝罪してるんだ?」との疑問や、「不始末の一部を奥さんにも負わせている様で、とても不快感を持ってしまう」など、乙武氏に批判的なメッセージが数多く投稿された。自身のツイッターは非難の声が殺到し炎上した。

 一方、危機管理コンサルタントの白井邦芳氏は、乙武氏の対応を「満点」と評価した。「夫婦で同じ情報を同じサイトで出すことによって、妻の積極性と家族の一体感を印象付けた。家族から許しを得て、大切にするというメッセージを強く感じさせる内容」。17日、不倫が発覚した歌手・石井竜也(56)がすぐに妻を連れ添って謝罪し、好感を持たれたことが「念頭にあったかもしれません」と推測した。

 白井氏は、週刊誌の発行当日に合わせたタイミングのほか、「取材に対し、聞かれていないことまで話すことによって、今後の追及をかわすなど高度な技術がある」と指摘。乙武氏の今後について「2か月ぐらいで騒動も沈静化し、活動も通常通り行えるようになるのでは」と話した。

 参院選の目玉候補として期待していた自民党の関係者は「この一件で擁立しづらくなった。世間の反応を見て判断することになる」と頭を抱えた。乙武氏の事務所によると、出馬宣言の場になるとみられていた4月5日の40歳の誕生パーティーは、予定通り都内のホテルで行われるという。

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