妊娠17週目ごろのジカ熱感染に小頭症のリスク

妊娠17週目ごろのジカ熱感染に小頭症のリスク
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中南米を中心に感染が広がるジカ熱について、妊娠17週目ごろの妊婦がこの病気にかかることと、小頭症の子どもが生まれることとの間に強い関係性がみられるとする研究成果をブラジルなどのグループが発表しました。日本の専門家は「これまでは妊娠初期の感染がリスクだと言われていたが、それ以降も注意が必要な可能性があることを示す重要な知見の1つだ」と指摘しています。
ブラジルとアメリカなどの研究グループはことし1月までの3か月間にブラジルで報告された小頭症が疑われる赤ちゃん1118人分のデータを元に、妊婦のジカ熱の発症と小頭症の赤ちゃんとの間にどのような関係性があるのか数理モデルを使って分析しました。
その結果、妊婦が妊娠17週目ごろにジカ熱にかかることと、小頭症の赤ちゃんが生まれることとの間に強い関係性のあることが分かったと言うことです。
数理モデルを使った感染症の分析に詳しい東京大学の西浦博准教授は「これまでは妊娠初期に感染することが小頭症のリスクを高めるとされてきたが、それ以降でも感染には十分な注意が必要な可能性があることを示す重要な知見の1つだ。この結果からも妊婦のリスクは高いので流行地へは行くべきでないと考える」と指摘しています。