甘利氏巡る問題 建設会社関係者を任意聴取

甘利前経済再生担当大臣を巡る問題で東京地検特捜部が甘利氏や元秘書に現金を渡していた建設会社の元総務担当者から任意で事情を聴いたことが関係者への取材で分かりました。元総務担当者は「UR・都市再生機構への口利きの謝礼などとして元秘書らに1500万円以上支払った」と証言しているということで、特捜部にも同様の説明をしたものとみられます。
甘利氏の事務所を巡っては平成25年から翌年にかけてURと補償交渉をしていた千葉県白井市の建設会社の元総務担当者から甘利氏本人が現金100万円を、元秘書が現金500万円をそれぞれ受け取っていたことが明らかになっていて、東京の弁護士の団体が今月、あっせん利得処罰法違反の疑いで甘利氏と元秘書の告発状を東京地方検察庁に提出しています。
この問題で東京地検特捜部が甘利氏らに現金を渡していた建設会社の元総務担当者から任意で事情を聴いたことが関係者への取材で分かりました。
関係者によりますと、元総務担当者は「URへの口利きの謝礼や補償交渉を有利に進めるための経費などとして甘利氏や元秘書に現金を支払っていて、これまでの総額は1500万円以上に上る」と証言しているということで、特捜部にも同様の説明をしたものとみられます。
この問題について甘利氏の事務所は「あっせん利得処罰法に当たるような事実はない。早期に解決していただくよう真摯(しんし)に捜査に協力していく」などとコメントしています。またURも「元秘書から圧力を受けて補償内容に影響を受けたことは一切ない」と説明しています。