’08年に韓国銀行がまとめた報告書によると、’08年時点で200年以上の歴史を持つ老舗企業は世界41か国で5586社。そのうち日本は3146社(全体の56%)とダントツだという。「100年企業サミット」を主催し、長寿企業づくりのコンサルティングを行うTOMAコンサルタンツグループの藤間秋男理事長はこう語る。
「世界最古の企業は、578年創業の金剛組。約1500年の歴史を持つ、大阪市にある建設会社です。世界2位の企業は山梨県の旅館・慶雲館。以下、世界の超・老舗企業の上位を日本企業が独占しています。これはまた別の調査ですが、日本には創業1000年以上の企業が7社、500年以上が32社、100年以上が5万社以上といわれています」
ところで、なぜ日本にはこれほど老舗企業が多いのだろうか?
「日本は島国で、他国の支配を受けることがなかったこと、それから日本人の勤勉性があげられます。仕事に手を抜かず、一途に打ち込む国民性。『暖簾に磨きをかける』と言いますが、社風・ブランド・商品・社員を育て、それをいい状態で次の世代に渡すことが美徳とされてきました。長寿企業に共通しているのは、『家訓』や『理念』がしっかりと受け継がれているということ。そして、後継者を育てることを大事にしてきたからこそ何代も続くことができたのです」