デパートの外に目を向けるデパート=韓国

デパートの外に目を向けるデパート=韓国

2016年03月24日15時58分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  百貨店業界が新しいビジネスを求めて郊外に出ている。さまざまな品物をそろえて商品販売に注力してきた従来の方式からも抜け出した。2014年(-1.6%)、昨年(-0.4%)と2年連続でマイナス成長した後、生き残りをかけて変化しながら表れている現象だ。

  ロッテ百貨店は25日にソウル東橋洞(トンギョドン)弘大入口(ホンデイプク)商圏にファッション専門店「エルキューブ(el CUBE)」をオープンする。20-30代の若者が好むブランドを集めた店舗だ。デパートがあらゆる商品を扱う「百貨店」を捨てて「ミニ店舗」でニッチ市場を狙うということだ。

  ロッテ百貨店のウ・ギルジョ商品企画(MD)戦略部門長は「低成長の沼に入った百貨店業界が生き残るには新規顧客の創出がカギ」とし「トレンドを速やかに反映する専門店を通じて、個性の強い若い顧客のニーズに応えていく」と述べた。

  日本では伊勢丹がイセタンミラー(高級化粧品)、イセタンサローネ(名品雑貨など)など113カ所の専門店を運営し、売上高は3000億ウォン(約300億円、2015年)にのぼる。

  エルキューブには「ラインフレンズ」などキャラクターショップ、「チェリーココ」などオンラインショッピングモール、弘大の人気デザート「キス・ザ・ティラミス」など21のブランドが入店した。営業時間も正午から午後10時まで「弘大タイム」で運営する。ロッテ側は「年内にエルキューブ弘大2号店を追加するほか、デパートが少ない地方などに進出し、リビング・化粧品・ファッション雑貨などさまざまな専門店をオープンする計画」と述べた。

  新世界グループは「ショッピングテーマパーク」という新しい概念を持ち出した。9月に京畿道河南(ハナム)にオープンする複合ショッピングモール「スターフィールドファースト河南(ハナム)」のだ。

  鄭溶鎭(チョン・ヨンジン)新世界副会長(48)はこの日、報道資料を通じて「単純な販売施設でなく顧客に愛される『スター』のような空間であり多くの人々が集まる『広場』という意味でスターフィールドという名前を付けた」と明らかにした。また「国民所得が高まり、家族やカップルのショッピング客が増え、流通業の競争相手もテーマパークや野球場になるだろう」とし「スターフィールドは顧客に日常を抜け出した『驚きで満ちた一日(what a wonderFULL day)』をプレゼントすることになるだろう」と強調した。

  スターフィールド河南はショッピング・レジャー・エンターテインメント・ヒーリング施設が入った複合滞留型空間として構成する。グローバルショッピングモール開発会社の米トーブマンが49%出資し、新世界と共同で推進し、投資額だけで1兆ウォン(約1000億円)を超える。新世界は2011年に複合ショッピングモール事業に進出するため河南ユニオンスクエアという法人を設立し、2013年末に米トーブマンと投資契約を結んだ。

  鄭溶鎭副会長は2014年に「ビジョン2023」を発表し、グループの新しい成長動力として複合ショッピングモールを強調した。スターフィールド河南はその最初の信号弾であり、新世界の今年最大の重要事業だ。新世界は河南をはじめ、高陽三松(サムソン)、仁川青羅(チョンラ)などにも「スターフィールド」ショッピングテーマパークを設立する計画だ。

  現代百貨店グループも4月、仁川松島(ソンド)に「現代プレミアムアウトレット松島」をオープンする。仁川空港から近い地理的特徴を生かして「異国的な雰囲気のアウトレット」にするという。1階に欧州のカフェテラスを連想させる「ガーデンテラス」カフェを出し、外国人観光客も積極的に誘致する予定だ。

  現代百貨店の関係者は「仁川新港から車で10分の距離にあり、外国人クルーズ観光客を誘致し、仁川空港経由顧客を対象に旅行プログラムも組む」と話した。
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