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 1992~95年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争をめぐり、オランダ・ハーグの国連旧ユーゴスラビア国際法廷は24日、集団殺害(ジェノサイド)の罪などに問われた元セルビア人勢力指導者ラドバン・カラジッチ被告(70)に禁錮40年を言い渡した。7千人超が犠牲になった95年7月のスレブレニツァの虐殺を含め、起訴された11のうち10の罪で有罪とされた。

 旧ユーゴ紛争の最重要戦犯の1人とされる同被告への判決は、東京裁判以来の戦犯法廷として93年に設置された旧ユーゴ国際法廷にとっても節目となる。

 判決は、一般市民らが狙撃の標的になり、3年8カ月も続いたサラエボ包囲についても被告の責任を認めた。スレブレニツァの虐殺をめぐっては「(現地の)ボシュニャク人の男性を絶滅させるという目的で、組織的に行われた」とし、「被告は止めなかっただけでなく、拘束されたボシュニャク人男性らを殺害が行われる場所に移動させるよう命じた」などと断じた。

 検察は2014年秋に終身刑を求刑。被告は無罪を主張し、「セルビア人を殺した者たちが自由になっている」などと国際法廷を激しく批判していた。

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