【新・悪韓論】「ヘル・コリア」の過酷すぎる実態 就活生の9割が“移民就職”希望 (1/2ページ)

2016.03.24

朴大統領が執務する青瓦台(大統領府)。若者の苦境を理解しているのか
朴大統領が執務する青瓦台(大統領府)。若者の苦境を理解しているのか【拡大】

 韓国の若者が、自国のことを「ヘル・コリア」と言い始め、流行語になったのは2015年夏だった。「ヘル=HELL=地獄」、つまり、「地獄の韓国」という意味だ。流行語の大部分は1シーズンで消えるそうだが、「ヘル・コリア」は16年春になっても、声高に叫ばれている。

 過酷な受験戦争に打ち勝って一流大学に合格しても、大手財閥に就職できるのはコネがある者を中心に2%いるかどうか。半数近くが就職浪人になる。兵役があること、学費稼ぎのため休学してアルバイトをする学生が珍しくないこと…などの事情もあり、いまや大卒男子の平均就職年齢は30歳だ。

 2月の青年(29歳以下)の失業率は、12・5%だった。卒業していても、就職試験を準備している者は失業者にカウントしないという調査方式で、この数字だ。

 一流企業に何とか入社しても、サービス残業の連続だ。そして、めでたく取締役になれない限り、「四五停(サオジョン)」が待ち構えている。50歳が見えてきたら「名誉退職」という名のリストラに遭うことだ。

 その後は待遇がガクンと落ちる中小企業に職を求めるか、零細な自営業をして失敗するか。初めから中小企業に勤めたら、いつになっても結婚もできない安月給だ。

 しかし、こうした状況はリーマン・ショック後ずっと続いてきた。その前も、大手財閥に入るのは難しく、より厳格な「四五停」があった。ただ、景気が良い時代は、退職金で小さな食堂でも購入して、その経営者になれば、年老いた両親に、いくばくかの生活費を送ることもできた。

 リーマン・ショック後は、「退職後自営業者」の半数が1年以内で閉店し、3年続くのは2割ほどという状況になった。では、その後は、どうするのか…。まさに、「ヘル・コリア」。高齢者の貧困率は世界有数の高さにあり、高齢者の自殺率は断トツの世界一だ。

 

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