5月20日に公開される押井守監督の最新作「ガルム・ウォーズ」。キャッチコピーを「まどか☆マギカ」の虚淵玄氏が手掛けたり、日本語版プロデューサーにスタジオジブリの鈴木敏夫氏が参加したことなどで話題となっていますが、このたび1999年に凍結された幻のプロジェクト「G.R.M.」の映像が劇場前売券特典として配布されることが発表されました。あわせて冒頭1分間がYouTubeに公開されています。
「G.R.M」――通称「ガルム戦記」は、1990年代後半に押井守監督作品として企画され、平成「ガメラ」シリーズの特技監督などとして知られていた樋口真嗣氏をはじめ、多くの優秀なスタッフを集めた超大作として準備されていました。しかし、CG黎明期だったこともあり、肥大化する製作費を前に1999年、企画は凍結。数年に渡った製作は完全に中断へと追い込まれました。
それでも、企画が凍結されるまでにいくつかの「パイロット版」が存在しており、今回公開されたのは1996年に制作され、2001年の東京国際ファンタスティック映画祭でのみ上映された貴重なもの。同パイロット版にも参加している樋口監督は「日本のエンターテインメントは押井守を先頭に革命が起きるんだよって、本当にそう思ってましたから。これをやらないと俺たちは変わらないんだよ」と回想しており、同作への並々ならぬ思いが伺えます。
そんな旧「ガルム」の意思を受け継いだ「ガルム・ウォーズ」ですが、前売り券は3月26日から税込1400円で発売されます。限定3000枚とのことなので、確実にゲットしたいファンは早めに買いに走りましょう。
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