23日深夜放送の「さまぁ〜ずの神ギ問」(フジテレビ系)で、番組スタッフがテレビ通販の疑問に迫ったが、すべての会社から取材NGを受ける事態となった。

同番組は、ネットで答えが見つかる時代だからこそ、テレビの力を使ってでも本気で調べてほしい疑問“神ギ問”を探していく主旨だ。今回は視聴者から寄せられた「テレビショッピングの実演に使われる汚れのついたコンロや換気扇はどこから調達してきてるの?」との質問が”神ギ問”に認定され、スタッフが調査をすることに。

スタッフがGoogleで調べたところ、テレビショッピングに関連する主な会社は30社見つかり、全ての会社に電話をしたところ、汚れを落とす製品を取り扱う会社は9社あることが判明した。

ところが、これらの会社に当該の質問をすると「お答えできかねる」「こういった取材関係はどちら様もお断りしている」「できればあまりやってほしくない」「面倒くさいことになったら困るから、勘弁してほしい」といった回答が返ってきた。スタッフが、「どうしてもさまぁ〜ずが知りたがっている」と強調しても、「企業秘密」などといって交わされてしまう。

さらに電話取材を進めていくと「実際に使っていたもの」「(擬似汚れを)撮影時に使っている」と回答する会社や、撮影取材について調整すると答えた会社もあったが、いずれも撮影には至らなかった。結果、9社全てが撮影による取材はNGで、資料映像すら貸してもらえない事態に。

そこで番組スタッフはドラマに登場する汚れた換気扇やコンロを手掛ける美術会社「チトセアート」を訪れ、美術スタッフにそれらの調達方法を尋ねた。すると美術スタッフは「絵の具で簡単に描ける」といい、実際に換気扇の汚れを再現してしまったのだ。

美術スタッフが着色料、業務用ニス、おがくずなどを使って換気扇のファンに加工をしていくと、みるみるうちに本物と遜色のない「汚れ」が完成した。試しにこれを布で拭きとってみると一拭きで汚れが綺麗に取れてしまい、おもわず取材陣は「テレビショッピングみたい」とつぶやいていた。

番組はVTRの終わりで”神ギ問”の答えとして「擬似汚れを使用している言ったところもあるが、実際に商品を使用している客から調達している」との穏当な結論にまとめていた。

ところが取材VTR後、スタジオのさまぁ〜ずがふたりして「あんなことやってないよ!」とテレビショッピングをフォロー。大竹一樹は「なに攻めてんだよ!」と番組サイドにツッコミを入れていた。ゲストのHey! Say! JUMPの山田涼介は「マジ大丈夫スか、この番組」「ここまで言うとは思わなかったですよ…」と番組の積極的な姿勢を心配していたのだった。

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