“宮廷写真家”とも言われたセシル・ビートンは、世界最高峰のファッション・フォトグラファーであり、本人が格好良すぎる写真家でもあった。
文: 岩田桂視(GQ)
セシル・ビートンは、『ヴォーグ』や『ヴァニティ・フェア』で数多くのファッションストーリーをうみだしたフォトグラファーである。ウィンザー公爵の結婚式やエリザベスII世女王なども撮影し、第二次世界大戦後には映画の衣装にも携わった。写真やファッションへの貢献ははかりしれない。
そして、かれ自身もまたファショナブルで、スタイルを持つ男であった。いくつかのポートレートに残っているように、サイジングから色数を抑えたスタイリングなど、かれのスタイルはアンダーステイトメントな知的さに満ちている。
2016年3月18日より、シャネル銀座ビルディング4階のイベントスペース「シャネル・ネクサス・ホール」にて、「Coming into Fashion─コンデナスト社のファッション写真でみる100年」展が開催中だ。『VOGUE』誌をはじめとした、コンデナスト社のアーカイブ作品から厳選したオリジナルプリントと実際に発行された雑誌が展示されている。
ホルス・P・ホルストや、アーウィン・ブルーメンフェルドなど希代のフォトグラファーの作品がならぶなか、ビートンのオリジナルプリントもある。
かれの写真とかれを撮った写真をみると、さまざまな発見にであえるだろう。
「Coming into Fashion─コンデナスト社のファッション写真でみる100年」
開催期間:2016年3月18日(金)〜4月10日(日)
開催場所:シャネル・ネクサス・ホール
東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
開催時間:12:00〜20:00
入場無料・無休
問い合わせ先:シャネル・ネクサス・ホール事務局 03-3779-4001