北朝鮮が23日「朴槿恵(パク・クンへ)除去」を掲げ、そのために特殊部隊特殊部隊も動員できると脅した。
北朝鮮の対南(韓国)工作機関「祖国平和統一委員会(祖平統)」はこの日「重大報道」を通じ「今このときから、正規部隊をはじめとする革命武力は、朴槿恵一味を除去するための報復戦を志向していく」と発表した。その上で「南半部(韓国)作戦に投入されるわが国の部隊は、任意の時間に青瓦台(韓国大統領府)をはじめとする主な対象を一気に組み敷き、朴槿恵と好戦狂どもをせん滅する爆風作戦と稲妻作戦に突入する準備態勢ができている」と主張した。
韓国政府の消息筋は「爆風作戦と稲妻作戦という言葉に注目する必要がある。北朝鮮が運用している特殊部隊の名称が『爆風軍団』であるだけに、爆風作戦とは、特殊部隊を動員した韓国への挑発を意味するものと考えられる」と述べた。韓国の特殊戦司令部(特戦司)に相当する北朝鮮軍第11軍団(別名:爆風軍団)は、隷下の稲妻部隊、ウレ部隊、チョンドゥン部隊(いずれも雷の意)などの名を持つ十数個旅団を保有している。韓国に対する奇襲や浸透などがその主な任務となっている。
祖平統はまた「わが国の報復戦は、青瓦台の中だけで始まることも、青瓦台の近くで展開されることもあり得る」「わが国の砲兵の放射砲(ロケット砲)も、朴槿恵が隠れる青瓦台を瞬時に焦土化できる」として、青瓦台に対する脅迫も続けた。北朝鮮は先月23日にも、最高司令部による「重大声明」で「第1の攻撃対象は青瓦台だ」と主張していた。
韓国統一部(省に相当)はこの日、報道官による論評を通じ「北朝鮮がわが国の国家元首に対する低劣な非難を繰り広げ、青瓦台を直接名指しして報復戦などにうんぬんし、テロをちらつかせる脅迫行為に出たことに対し、強く警告する」と発表した。その上で「北朝鮮がいかなる挑発を敢行しようとも、わが軍は容赦なく懲らしめる。それに伴う全ての責任は北朝鮮にある」と述べた。