米軍 南シナ海のフィリピン軍基地使用で合意

米軍 南シナ海のフィリピン軍基地使用で合意
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南シナ海で中国の軍事的な活動が活発化するなか、アメリカ、フィリピン両政府は、中国が人工島の造成を進めている海域に近いフィリピン軍の基地などをアメリカ軍が共同使用することで合意しました。
アメリカ、フィリピン両政府は18日、首都ワシントンで両国の軍事協力について協議し、おととし締結した新たな軍事協定の具体的な内容を取り決めました。
それによりますと、アメリカ軍がフィリピン軍の5つの基地について、軍事協定に基づいて共同使用することで合意したということです。
このうち南シナ海に面するパラワン島東部のアントニオ・バウティスタ空軍基地は、中国が人工島を造成する南沙(スプラトリー)諸島の海域までおよそ350キロと、フィリピン軍の監視活動の最前線基地に位置づけられています。
協議のあと、フィリピン大使を務めるアメリカのゴールドバーグ氏は「まもなく事前の物資の補給や人員の動きが見えるだろう」と述べ、早い時期にアメリカ軍の展開が始まるという見通しを示しました。
中国は南シナ海での軍事的な活動を活発化させており、今回の合意は、両国による一帯の海域での監視能力を高めることで、中国をけん制するねらいもあるとみられます。