最新のドローン紹介 安全性配慮の機種など注目

小型無人機「ドローン」の最新の機種を紹介する展示会が24日から千葉市で始まり、落下事故を防ぐため、安全講習を受けたことを証明するカードをかざさないと起動しない安全性に配慮した機種などが注目を集めています。
この展示会は、ドローンに関係する企業などで作る業界団体が初めて開いたもので、国内外のおよそ120の企業や団体が出展しています。
このうち、ドローンの落下事故を防ぐため、操縦をする人が法律で定められた安全講習を受けたことを証明するカードをかざさないと起動しない最新の機種が注目を集めていました。開発した会社は、ドローンが飛行したルートを専用のアプリを使って、リアルタイムで地図上に記録できるシステムも導入する方針です。
このドローンを開発した会社の熊田雅之取締役は「誰がいつ、どこで飛ばしたのかを確認できることで、ドローンの安全、安心な運用に貢献していきたい」と話していました。
このほか、災害で断絶した通信ケーブルなどを運べるよう、プロペラを二重にして最大20キロの重さのものを運ぶことができる機種や、防水機能があるモーターを搭載することで、大雨の中でも被災現場の確認ができる機種など、自然災害の際に使うことを想定したドローンも展示されています。
この展示会は26日まで、千葉市の幕張メッセで開かれています。

急拡大するドローン市場

「空の産業革命」とも言われるドローンは、さまざまな分野で活用が広がっています。
民間の調査会社シード・プランニングは、ドローンの機体の販売や関連するサービスを含めた国内の市場規模は去年の38億円から2020年には634億円と、およそ16倍に急拡大すると見込んでいます。
この理由として、ドローンに搭載するGPSやセンサーなどの性能が高まったことや、大手電機メーカーが参入し市場がさらに活性化されることなどを挙げています。
ドローンの用途としては、現在、畑での農薬散布が最も多くなっていますが、今後は人が近づきにくい場所や危険な場所にある橋やトンネルなどのインフラの点検や整備、さらに東京オリンピック・パラリンピックに向けて課題となっているテロ対策などに活用が広がるとみられています。