EU離脱か残留か 英で激しい議論続く

EU離脱か残留か 英で激しい議論続く
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EU=ヨーロッパ連合からの離脱の賛否を問う国民投票まで3か月となったイギリスでは、23日、ロンドンの市長が、離脱が決まったとしてもイギリス経済に打撃はないと訴えたのに対し、キャメロン首相が改めてEU残留を主張するなど、激しい議論が続いています。
イギリスでことし6月に行われるEUからの離脱の賛否を問う国民投票まで3か月となった23日、離脱を主張するジョンソン・ロンドン市長が、議会下院の委員会で質疑に臨みました。
この中でジョンソン市長は、「EUにとどまるとイギリスの競争力をさらに高めて経済政策の方向性をみずから決めていく機会を失うことになる」と述べました。
また、離脱が決まればEUとの間で新たな貿易関係を決める交渉が長期化し、経済の先行きが不透明になるという見方に対しては、「EU側にとってもできるだけ早く貿易協定を結ぶことが利益になるはずだ」と述べて否定し、イギリス経済に打撃はないと訴えました。
これに対し、EU残留を主張するキャメロン首相は「EUの離脱を決めたイギリスに対してほかの加盟国が友好的に交渉を進めてくれると信じるのは無邪気な考えだ」と反論し、EUにとどまることがイギリスの利益になると改めて主張しました。
EU離脱の賛否を巡ってこれまで行われた世論調査では、それぞれの意見がきっ抗していて6月の投票に向けて激しい議論が続いています。