日銀金融政策決定会合 マイナス金利の効果 意見割れる

日銀金融政策決定会合 マイナス金利の効果 意見割れる
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日銀は先週開いた金融政策決定会合で、導入から1か月となった「マイナス金利政策」について、住宅ローンの金利が低下するなど効果が現れているという意見が出る一方、経済に悪い影響をもたらすといった副作用を懸念する意見が相次いだことを明らかにしました。
日銀は今月14日と15日に開いた金融政策決定会合で、政策委員から出された「主な意見」を24日、発表しました。
この中では「企業への貸し出しの金利や住宅ローンの金利ははっきりと低下しており、政策の効果はすでに現れている」とか「住宅ローン金利の低下は借り入れの負担を減らすため消費にプラスに働く」など、マイナス金利政策の効果を評価する意見が出ていました。
その一方で「預金者の懸念や不安を招いている」とか「金融機関の機能が低下し経済に悪影響をもたらすほか、人々の不安を高めデフレマインドをかえって強める方向に作用している」といった、副作用を懸念する意見も相次ぎました。
このように、マイナス金利が導入されて1か月となった会合で、政策の効果を巡り各委員の意見が割れたことが明らかになりました。
日銀は、マイナス金利政策を通じ企業の設備投資や個人消費の活性化を図りたいとしていますが、今後、実体経済にどれだけ効果を波及させることができるのかが課題となっています。