ブリュッセル=渡辺志帆
2016年3月24日00時41分
22日のベルギー連続テロで、地下鉄マルベーク駅の爆発に巻き込まれて軽傷を負ったブリュッセル在住の日系旅行会社員、日野実さん(53)が23日、朝日新聞などの取材に応じた。
日野さんは朝の出勤中に爆発に巻き込まれ、右足を打撲したほか、鼻や額、手の甲に擦り傷を負った。
日野さんによると、3両編成の電車の前から2両目の右側前方に座っていた。「ドーン」という爆発音の直後に天井が落ちてきて、辺りに大量の煙が充満したという。近くのドアから急いでホームへ走り出て、目の前のエスカレーターを駆け上った。エスカレーターはすでに停止しており、ガラスの破片が散乱していたほか、一部に大きな穴が開いていたという。煙を吸い込み、しばらくはせきが止まらなかったという。
「必死で逃げたので、爆発がどこで起きたのかは分からなかった。私の周りの人は比較的軽傷の人が多かったようだ」と話した。
「出勤前に空港での爆発を知り、車で通勤することも考えたが、『まさかな』と思って地下鉄に乗ってしまった」と話した。
日野さんは妻と2人暮らしで、ブリュッセルに住んで20年以上になる。一時帰国中の妻とは、事件後すぐにLINEで連絡を取り合ったと話した。(ブリュッセル=渡辺志帆)
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朝日新聞国際報道部
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