北朝鮮が飛行体5発を発射=今月4度目・計15発

東海に向けて発射、武力を誇示
韓国に対する、むき出しの核の脅し

 北朝鮮が21日、東海(日本海)に向けて5発の飛行体を発射し、あらためて武力の誇示を行った。平安南道粛川一帯から東海に向けてノドン中距離ミサイルを撃ってから、三日しかたっていない。

 韓国軍の合同参謀本部(合参)は21日「北朝鮮がきょう午後3時19分から4時5分にかけて、咸鏡南道咸興の南およそ20キロの地点から東海に短距離飛行体5発を発射した。飛行距離はおよそ200キロだったことを把握している」と発表した。韓国軍当局では、飛行距離から、口径300ミリの新型放射砲(多連装ロケット砲。最大射程200キロ)もしくはKN02ミサイルを改良した新型戦術ミサイル(最大射程230キロ)の可能性が高いとみて分析を進めている。北朝鮮は今月3日、東海に向けて300ミリ放射砲6発を発射したのに続き、10日にはスカッド系列のミサイル2発を発射している。北朝鮮は、今月だけで4回にわたり計15発の中・短距離飛行体を発射した。

 北朝鮮がこのところミサイルや新型放射砲を相次いで発射していることについて、韓国軍当局では、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党第1書記が「核運搬手段を多様化せよ」と指示したことに伴い、韓国・日本攻撃用の核発射手段を誇示しようとする狙いがあるものとみている。KN02・スカッド・ノドンは核弾頭を搭載することができるのに対し、300ミリ放射砲はまだ核弾頭を搭載できないと推定されているが、非武装地帯(DMZ)付近から忠清南道鶏竜台まで比較的正確に攻撃を加えることができる。一方、李淳鎮(イ・スンジン)合参議長とカーティス・スカパロッティ韓米連合司令官は21日、フォールイーグル演習に参加している米軍の原子力空母「ジョン・C・ステニス」を訪問し、北朝鮮の挑発に立ち向かう韓米同盟を誇示した。

ユ・ヨンウォン記者
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