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 2020年東京五輪の追加競技に大会組織委員会が提案した野球・ソフトボールについて、実施競技を審議した18日の国際オリンピック委員会(IOC)のプログラム委員会で「(大リーグを含め)ベストメンバーがそろうのか」という懸念の声が上がったことがわかった。22日、スイス・ローザンヌでの会議に出席した荒木田裕子・大会組織委理事が明らかにした。

 プログラム委では、野球・ソフトボール、空手、サーフィンなど5競技18種目を一括して6月の理事会に諮ることが確認された。ただ、委員の意見は主に野球に集中し、特に五輪への選手派遣に消極的な大リーグの姿勢を危惧する声が多かったという。

 大リーグ機構のマンフレッド・コミッショナーはこれまで「東京五輪はシーズンの真っ最中で日程的に難しい」などと発言。米国は過去の五輪では、92年と96年大会は大学選抜で出場し、プロ選手の参加が解禁された00年以降もメジャー25人枠の選手は派遣せず、マイナーの選手と大学生で代表チームを編成した。

 荒木田氏は、1次リーグを福島県で実施するかどうかなどの「会場の議論以前の問題」と語り、「世界最高峰の大会として、いかにベストメンバーをそろえるかが(IOCの)課題」と話した。追加競技の採否は、8月のIOC総会で決まる。(原田亜紀夫)

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