今週のお題「卒業」
卒業といえば、卒業式。卒業式といえば、卒業ソング、卒業アルバム、そして、第二ボタンでしょう。
今どきの中学生も、第二ボタンをもらったりするのでしょうか?でも、僕の中学生の頃は、多分、その慣習はなかったのだと記憶しています。多分ね。
妄想が悶々と支配する中学生。
「この支配からの卒業」
それはまさに、妄想からの卒業だったのかもしれない。
中学生の卒業式の服装は学ランです。
小学生の時は私服だったし、高専ではスーツだったので、学ランでの卒業は中学生の時しかありません。
だから、第二ボタンをあげる機会があったのは中学生の時だけなのです。
でも、おかしい。誰かにあげた記憶がない。
そもそも、「ください。」って言われた記憶がない。
なぜだろう。きっと、岐阜県ではその慣習がなかったのだろう。
そうだとしか思えない。
中学三年生の終わりころ、誰もが進路を決まり始めます。そして、次のステップへと進んでいきます。その節目として卒業式があります。
どこで聞いたのか知らない。今思えば知らない方が幸せだったのに。
どうやら、卒業式に第二ボタンを、女子がもらいにくるらしい。そんな妄想にドキドキしていました。
中学で1番モテる奴は僕じゃない。あいつだ。その次は、僕だろうな。多分な。そんな妄想でドキドキして迎えた卒業式。
式が終わって、卒業アルバムを見ながら、みんなであとがきを書いたりしています。
みんな、机の上に書込み欄を開いて、誰かを呼んでは書いてもらっています。
僕も、女子に呼ばれて書いたりしましたが、そんな時間はすぐに終わります。
だんだんと帰り支度を始める同級生もいる中。僕は、ドキドキしながら、帰るつもりがないのに帰り支度を始めます。
ほれほれ、帰っちゃうぞ。
そんな気持ちをよそに、帰り支度はすぐに終わります。
卒業式の日なんて、持ち帰るものなんて特にありません。
仕方がないので、違うクラスの友達に会いに行ったりします。
(あれっ、お前第二ボタンないやん、、、。)
あぁ、お前は彼女がいるからな。きっと、彼女からくれって言われたのだろうと解釈をして、特にそれには触れずに、ただただ、時間つなぎの会話をします。
それにしてもおかしい、誰も僕をチラチラ見ていない。
全く、声がかかる雰囲気がない。
おかしい。
岐阜では第二ボタンをもらう慣習がないに違いない。
・・・。
いや、
モテると思っていたのは、僕だけだったのかもしれない。
いや、そうだ。きっとそう。
モテるなんてのは、ただの妄想だったのだ。
「妄想の支配からの卒業」
そして、僕は、義務教育を終えたのだ。
卒業したのは、学校という、同級生の女子がすぐ近くにいる環境を卒業したのだ。モテると勘違いする環境への依存心を卒業したのだ。
女子たちは、なんの感情もなく、僕を見ていただけだ。いや、見ると言うと能動的かもしれない。ただ、目に映っていただけなのだ。
もう、自力で相手を探さなくてはならない。そう誓ったのだ。自立への第一歩を進み始めたのだ。
いいなぁ。学校って。
さいごに、
この春、卒業を迎えた学生の方々。および、そのご両親のみなさん。
ご卒業おめでとうございます。
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