トランプ氏「テロの容疑者には水責め」

アメリカ大統領選挙で、共和党から立候補しているトランプ氏は、テロの容疑者には水責めなどの尋問を行う必要があると主張し、今後の選挙戦でテロ対策を巡る議論がさらに活発になることも予想されます。
アメリカ大統領選挙に向けた候補者選びで、共和党から立候補し、トップを走るトランプ氏は、ベルギーで起きた爆弾テロ事件について、22日、アメリカのメディアに対し、テロ対策として国境管理を厳重にする必要があると改めて主張しました。そのうえで、「テロの容疑者には水責めがいいだろう。容疑者から情報を引き出さねばならない」などと述べ、水責めなどの手法も必要だと、持論を展開しました。
アメリカでは、前のブッシュ政権で、CIA=中央情報局がテロ容疑者に対して水責めなど過酷な尋問を行っていたことが明らかになり、中東などで反発が高まり、オバマ政権は禁止しています。しかし,トランプ氏は、これまでも選挙戦で、大統領になれば水責めを容認する考えをたびたび示し、波紋を呼んでいました。
また、2位につけるクルーズ上院議員も「過激派とともに入ってくる難民を、すぐに止めなければならない」と述べ、難民の受け入れを止めるべきだと主張しました。
テロ対策を巡っては、イスラム教徒の入国を禁止すべきだとするトランプ氏の過激な主張が、共和党の有権者の間で支持されており、テロ対策を巡る議論がさらに活発になることも予想されます。

クリントン氏「拷問は効果的でない」

一方、アメリカ大統領選挙に民主党から立候補しているクリントン前国務長官は、22日、アメリカメディアのインタビューに対し、「拷問は効果的ではない。むしろアメリカの兵士や市民を危険にさらす」と指摘しました。
そのうえで、「われわれの価値観にあったやり方でテロに対応しなければならない」と述べ、ヨーロッパの同盟国などと連携を強化して対処すべきだと主張しました。