リーマンショックの再来?
池上彰さんの「ニュース そうだったのか!!」という番組があります。
3月19日の放送を見ていたら、「2016年にリーマンショックのような、世界的不景気がやってくるかも・・・」というショッキングなお話がありました。
2016年3月19日放送|池上彰のニュースそうだったのか!!|テレビ朝日
内容は概ね、以下のとおり。
- 今、極端に原油価格が下がっている
- その理由は、アメリカがシェールオイルを大量に採掘し供給過剰になっているから
- シェールオイルとは、近年、採掘方法が開発されたもので、生産コストが高く、現在の原油価格では、採算が取れていない
- 採掘会社は設立時に大量の社債(≒借金)を発行、そのお金で設備を整えた
- 採算割れしている中、社債は「紙くずになるかも」というリスクの高い債権となり、利回りを高くしないと引き取り手がいなくなってしまった
- リスクの高い社債を複数集めて証券にする方法がある(リスクは相対的に低くなり、他のまともな債権より利回りは高めであるため、買う人が出てくる。CBOと呼ばれるものです)
- シェールオイルの採掘会社の社債が大量に組み込まれている
- どの証券に一体いくら組み込まれたか分からなくなっているが、相当、売れており、証券の総額が「100兆円」になっているとの説もある
- 社債の返還期が、この4月である。が、もし返せなかったら・・・・
出典:http://www.pwalker.jp/wtioil.htm
リーマンショックでは、返済能力の低い人向けの高金利の住宅ローンが証券に組み込まれていたことが発端とのこと、今回のは、とてもよく似た構造だと言えます。
そして、デフォルトとなると、安全資産として円が買われて円高となり、日本の特に輸出企業には大きな打撃になるわけですね。
ちなみに池上さんは、「なるかも」という言葉を連発しながら、「こういう説がある」と解説をされており、「こうなる」などの断言はなかったと思います。
よく分からないこと
池上さんの解説はとてもわかりやすかったのですが、でも、素人なりに疑問に思う点もあるのです。
リーマンショックの教訓はないの?
リーマンショックでは、世界中があれだけ大変なことになりましたよね。
なのに、また同じ轍を踏むのですか?という疑問。
超頭の良い人たちが、ひしめき合っている世界ですから、あの教訓を生かして、何らかの歯止めとなる策をつくっていると思うのですが・・・。
「チャンス!」とばかり、売り浴びせてくるのでしょうか?
そんなに大きな影響があるの?
それと、パンクする会社があったとしても、他の採掘会社が買い取ればよいと思うのです。すると、被害は小さくて済むんじゃないかと。
今も毎日、石油を掘っているわけで、リーマンショックのときみたいに、誰も住みたがらない空き家が、ごっそり発生するのとは、訳が違うと思うのですが・・・。
*住宅ローンは1.3兆ドル、シェール関連は3000億ドルとの説あり
まあ、これが引き金となって、疑心暗鬼による負の連鎖が起きる、さらには、アメリカの利上げや、中国問題が再燃するということのようなのですが・・・。
おわりに
池上さんの解説を聞いて、「へぇ~」と感心し、ちょっと賢くなった気分だったのですが、時間が経つにつれてモヤモヤしております。
ということで、実に煮え切らないエントリーになってしまいました。
ではまた。