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 パリに続いて、欧州の中心部が狙われた。欧州連合(EU)の心臓部があるブリュッセルの国際空港と地下鉄で爆発が起き、多数の死傷者が出た。

 《同志社大大学院の内藤正典教授(現代イスラム地域研究)の話》 昨年のパリ同時多発テロの指名手配の容疑者がベルギーで逮捕された数日後に今回の事件が起きた。一斉摘発を恐れたテロリストたちが武器や爆発物を一気に放出したのだと考える。容疑者が潜伏していたブリュッセル西部のモランベーク地区は厳戒態勢だっただろう。だが、そこで封じ込めてもテロリストは国内だけでなく、陸路で周辺国から侵入できてしまう難しさがある。

 ただ、ベルギーが狙われる積極的な理由はない。過激派組織「イスラム国」(IS)が関係していた場合、どこでもいいから実行犯と武器を調達しやすい場所を選んだのだろう。どこが安全か分からなくなり、市民を恐怖に陥れる。どこの国にいようが、ISに共鳴する者はメンバーとなり、仲介者が実行犯に仕立てる。防ぐのが難しい。

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