「優秀」を定義してみよう
こんにちは。ベーシックの人事新田です。新しいつかみの文章は考え中です。意味不明な方は過去のエントリをぜひご確認ください。(大した話ではないです笑)
さて、僕は人事担当という仕事柄、年間を通じてかなりの人と会って面談や面接をしてます。その中で「優秀な人だなー」って人に出会うことも少なくありません。でもね、この「優秀」ってなんなんだろう?最近そう思うことが増えました。学生からも「新田さんが言う、優秀ってなんですか?」なんて質問受けちゃったりなんかして。
ああ、確かにきちんと定義付けしてないなー、って思ったわけですよ。ベーシックという会社として、というよりも「人事の新田が思うには」って内容なんですが、判断基準をブレさせないためにもブログにアウトプットしてみようと思います。(ググったらたくさんの人が定義してたので心折れかけましたが)
できる限りシンプルにまとめようと思いましたが、結構長文になっちゃいました、、心して読んでください(笑
7つの大きな軸から判断する
最初に僕が思う結論を書くと、以下の7つの軸から「優秀な人」を判断してると考えました。
- 知識
- 思考
- 行動
- スキル(技術)
- 精神性
- 学力
- 実績
こんな感じかなと。それぞれに関して要素を分解して考えてみますね。
その1:学び続ける力を持った人は「知識」が身についている
初めて会って話す人に対して「この人は優秀!」と思えたとき、それってまずは「知識」だと思うんですよね。とにかくいろいろな事知ってる人ってすごいなー、って思うじゃないですか。単なる雑学好きだったとしても、一定の量をストックしてる人はちゃんと勉強してる人が多い。
当たり前といえば当たり前なんだけど、「業界知識」や「専門知識」、それらを深める「周辺知識」に関して知識を持ち、理解している人は信用できる一つの要素になる。
でもね、「知識がある」ってのは結果であって、なぜ知識があるのか?の方が重要なんですよ。なので、僕が思う優秀な人は「学び続ける力を持つ人」です。その人が持ちうる知識こそ本物だなって思いますよ。
注意点:自分に知識が無いと、「話しぶりだけでその人を信用しちゃう問題」が生まれます
その2:シンプルに考える「思考」が至高
普通の人でも、優秀な人でも、平等に持ち、行使できる力が「考える力」だと思います。じゃあ優秀な人と何が違うのか?決定的に違うのは以下の2点じゃないかなと。
- シンプルに考え、シンプルにアウトプットする力
- 問題の本質を捉え、核心を突く力
この2点を持ってるかどうか。
「シンプルに考える力」というのは、
- 簡単なことを簡単に
- 難しいことも簡単に
そういうふうに捉え、考える力だと思うんですよね。
- 簡単なことを難しく
- 難しいことをより難しく
って考える人がいるでしょ?そういう考え方をする人は優秀な思考じゃないと思います。
では、優秀な人はなぜそういう「シンプルに考える」思考になるのか?それは常日頃から「なぜ?を問い続け、考え抜くこと」と「その結果をアウトプットすること」を実践してるからなんじゃないかなー、と。そういう人がこの思考にたどり着きます。考えることをあきらめないで考え抜く。そしてその考え抜いたものをアウトプットする。
そんな「考え抜く力」を持ち、「シンプルにアウトプットする力」を持つ人は本当に優秀だと思います。
注意点:単純に結果も求めずダラダラ考え続ける人もいるので気をつけましょう
ちなみになんですが、いわゆる「地頭(じあたま)の良さ」というのは、この知識+思考で判断できるんじゃないかと思います。
その3:意味をもって「行動」に移せる人だけが持つ再現性
いきなり逆のことを言ってしまうのですが、「まず動く!」っていう行動規範を持ってる人は、それはそれとして優秀な場合が多いです。ただ、今回の定義の場合は少し違っていて、
- どんな時でも自分でゴール(目的)を設定して行動できる
- 一つ一つの行動に意味を持たせる
人が優秀だと定義しました。
例えば、何か「結果を出した経験がある」とします。その結果を出した行動ってどんな行動ですか?と問われた場合、きちんと言語化できない行動には「再現性」が生まれません。なので、その結果ってまぐれ当たりなんじゃないの?とか思ってしまいます。
「得たい結果(目的達成)を得るために」「その為にすべき行動はなんなのか」ここにきちんと意味を持たせ、行動に移せる人だけが「再現性」を持った結果を生み出せます。
注意点:意味を持たせたいあまりに、ずーーっと動けないくらいであれば、まず動いてしまうのも重要です
その4:基本的な「スキル」も専門的な「スキル」もどっちも必要
この項目が一番「その会社による」って項目かな。ただ、基本的なスキルは絶対に「優秀」かどうかの判断に使われてると思います。主だったところでいうと、
- 論理的思考(これはあえてスキルとします)
- 言葉づかい(正しい、というより相手を不快にさせない言葉づかい)
- 文章能力(伝える力としての)
このあたりじゃないかな。
専門的なスキルの方がわかりやすいですね。
- プログラミング
- 英語
- マーケティング
- コーチング
などなど、挙げればキリがないです。
基本的なものはスキルとしてすら捉えられてないかもしれませんが、人が人を判断するときには結構このあたり見てますね。無意識レベルで判断材料としてます。
実は(ってほどのことでもないが)、スキルは「持ってる」ことよりも「どうやって身につけたか?」の方が重要だと思ってます。特に専門的なスキルに関しては「なぜそれを身につけたのか?」がその人の動機形成を知ることになるからです。優秀な人ほど自分自身の動機形成がどう成されるか?を理解してます。
注意点:専門的スキルが飛び抜けてると、その他のスキルを見誤る可能性があるので気をつけましょう
その5:とにかく素直で謙虚な「精神性」を持った人が強い
優秀な人ってとにかく素直ですよね。ここに尽きるかもしれない。精神性の部分でいうと大きく3つあります。
- 素直である
- 謙虚である
- 敬意を払える
この3つができる人は総じて優秀です。それはなぜか?こういう精神性を持った人は吸収も早いし、周囲も助けてくれます。人間性って本当に大事なんですよ。特に年齢を重ねれば重ねるほど、この3つって失いがちです。「素直」とは無意識にできることではないのです。
注意点:この3つを表面的に捉えると、一番見ぬかれやすく、ダメージも大きいので注意しましょう
その6:評価軸の一つとしての「学力」
ここまでの5つの軸と少し毛色が違うんですが、判断材料として一番わかりやすいのはこの学力ではないでしょうか。学歴がどうとかそういう話をしたいのではなく、第三者から見ても一般的に判断できるのがこの学力だと思います。
- テストがある
- 偏差値がある
- 入学と卒業がある
これらの要素が「第三者からの判断」ができる理由だと思います。一般常識にしても、簡単な計算問題にしても、面談や面接だけで判断できない場合があります。採用人数や社員数が多ければ多いほど、一人ひとりのパーソナルな部分で判断していくと時間(コスト)がかかるので、こういう考え方が出てくるのは必然かなと思ってます。
偏差値が高いとか、いい大学を卒業した、というのは、「結果を出した経験がある」ということで、テストで結果を出したということは、「結果を出すためのプロセスを経験した」ということです。そういう意味から「学力」を一つの判断軸にするのは正しいと思います。
注意点:とはいえ、いい大学を卒業した!ってだけで判断するとバイアスかかりすぎて目が曇るので気をつけましょう
その7:きちんと自分の「実績」として説明ができるか
自分自身の経験や、やってきたこと、仕事において出した結果、それらを通して「実績」と表現しますが、特に仕事においては個人ではなくチームで行うことが多いです。チームとしての結果が自分の実績になるのであれば、時には「乗っかっただけ」もありえると思います。
なので実績を語る際に、
- なぜその実績が成し得たのか?
- その実績における自分の役割はなんだったのか?
が説明できる人は優秀だと思います。タダ乗りしてる人にはここは説明できません。
あとは、複数の実績を説明してもらうことによって、その人の出す結果に「再現性があるかどうか」が見えてきます。たった一回の大きな実績より、細かくても再現性のある実績の方が優秀さを判断できます。
注意点:話してもらってる実績が本当のことなのかどうかを判断するのって難しいです
まとめ:「優秀」は身につけられる
ここまで読んでいただけた人はわかると思うんですが、「優秀」は後天的に身につけられます。
- 知識 → とにかく学び続けましょう
- 思考 → シンプルに考え、アウトプットしましょう
- 行動 → ゴールを設定して動きましょう
- スキル → なぜそのスキルを身につけられたのかを考えましょう
- 精神性 → 素直!素直!素直!
- 学力 → どんなプロセスで成し得たのか理解しましょう
- 実績 → 再現性のある実績を積み上げましょう
こんな感じです。
優秀な人が本当に優秀たる所以は、これらを「意識して実行し続けられること」です。それができれば誰でも「優秀だなー」っていう人になれると思います。
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