中央日報 latest news
韓経:「韓国型75トン級液体エンジンを初めて組立…月探査船打ち上げの日も遠くない」
2016年03月21日11時39分[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
写真拡大 |
75トン級宇宙ロケット用の液体燃料ロケットエンジン。 |
韓国型ロケットは75トン液体エンジン4基からなる1段目、75トンの液体エンジン1基を搭載した2段目、7トン級液体エンジンを装着した3段目で構成される。1段目の推力300トンはソナタ級乗用車200台を空に押し上げることができる力だ。75トン液体エンジンは1.5トン級人工衛星を宇宙空間に打ち上げるために欠かせない技術だ。韓国はこうした大型ロケットエンジンを製造できず、最初の宇宙ロケット「羅老(ナロ)」当時、ロシアの技術を借りなければならなかった。液体エンジンの技術確保が国内宇宙開発の成敗を握るカギという評価が出る理由だ。米国、ロシア、欧州連合(EU)、中国、日本、インドなど宇宙開発先進国はすべて独自のエンジン技術を保有している。
数千個の部品で構成されたエンジンは人間が予測するのが難しい小さな宇宙と同じだ。異常振動現象とエンジンの爆発につながる燃焼不安定現象はロケット開発者を悩ませた。失敗と向き合う根気と執念が結局、輝きを放った。キム団長は「燃焼不安定現象を解決できず、2年近く頭を悩ませた」とし「5種類のエンジンモデルを開発し、15回以上も実験を繰り返し、ようやく問題を見つけ出した」と述べた。
今回公開された75トン級の液体エンジンは試験用モデルだ。しかし歴史的に最初の75トン級エンジンという意味で「75トンエンジン1G」と名付けた。1は最初、Gは地上用モデルという意味だ。キム団長は「一時は『ウレ(雷)』エンジンと呼ばれていたが、今はそのように呼ばない」とし「今後、宇宙開発に活用するエンジンであるだけに、国民の公募を通じて名前をつけることを考えている」と話した。
航宇研は14日、全羅南道高興(コフン)羅老宇宙センターにこのエンジンを移した。しかし越えるべきヤマはまだ残っている。韓国型ロケットに使用されるには144秒以上の燃焼に成功しなければいけない。キム団長は「エンジン内部でケロシン(燃料)と液体酸素(酸化剤)が一定比率で正確に混ざって火花を出さなければいけない」とし「エンジンを作動した後の5秒がエンジンの成否の基準になるだろう」と述べた。航宇研は計39基のエンジンを製作し、260回以上試験をする計画だ。キム団長は「燃焼試験が順調に終われば来年12月に2段型の試験用ロケットを打ち上げ、2019年、2020年と3回にわたり韓国型ロケットを打ち上げる計画」と説明した。