記事詳細
“うるし”って何だ? 世界から見た漆の魅力を探る 京都・福知山市でイベント
漆の魅力を探るイベント「“うるし”って何だ? 丹波漆を世界へ」(NPO法人丹波漆主催)が20日、漆の産地、京都府福知山市夜久野町の夜久野ふれあいプラザで開かれた。イギリス出身のアーティストも参加し、世界に通じる漆の価値について発表した。
漆の木から樹液を集める漆掻きの様子を1年にわたって記録したDVD「丹波の漆掻き」の英語版を初めて上映した後、ブータンの漆工などについて調査している京都府立大大学院生命環境科学研究科共同研究員の北川美穂さんが「海外における日本の漆」と題して講演を行った。
北川さんは、英国で研究員として仕事をしていた際に各地の城や博物館に古い漆作品が残っているのに出会った経験に触れ、「ヨーロッパの人たちが憧れ、大切にしてきた漆の作品とその技法をこれからもしっかり守っていかねばならない」と話した。
さらに、英ロンドン出身で石川県輪島市に住む漆アーティスト、スザーン・ロスさん(53)が「自然からインスピレーションを得て作った」という作品を紹介。「丹波漆は最高の漆。私の宝で、最高の作品のためにとってあります」と語った。