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【中国ネットウオッチ】
台湾の政権交代で浮上した故宮博物院所蔵品の帰属問題 「返還せぬ」発言に中国ネット民の反応は意外にも…
ただ、中国のネットユーザーの反応は思いのほか冷静だった。
「絶対に(大陸に)返還するな。戻ってきたら、訳が分からぬうちになくなってしまう」
「返還されたら、(中国共産)党が私物化してしまう」
「大陸は安全ではないので、台湾でしっかり保存してほしい」
「もともと一つの中国なのだから返還する、しないの問題はないはずだ」
中国では、全土が混乱に陥った文化大革命(1966~76年)の初期、高校生や大学生らからなる「紅衛兵」が四旧(旧思想、旧文化、旧風俗、旧習慣)打破を掲げ、各地の文化財・文化遺産を破壊してまわった。北京の故宮博物院の文物も数多く破壊されたとされている。
この歴史を踏まえ、中国版ツイッター「ウェイボ」にこう書き込んだユーザーもいた。
「大陸になくてよかった。さもなければ、紅衛兵に壊されてしまっていた」
3年前に中国国家主席に就任した習近平はこの間、党・軍幹部の汚職摘発などを通じて自身への権力集中を進め、メディアや知識人に対する言論統制を強化している。
こうした習氏の様子に、かつて、紅衛兵ら民衆の個人崇拝を利用し、権力掌握のため、文化大革命を発動した毛沢東の姿が重なって見えるのか、あるユーザーはこう書き込んだ。
「(文化財は)とりあえず台湾に置いておこう。大陸では第二次文革が始まりそうだから、(台湾の)あなたたちが保管してくれ」
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