コーヒー生豆供給は「不安定」-エルニーニョ現象で南米の生産高減少
2016/03/22 14:34 JST
(ブルームバーグ):コーヒー生豆価格は先週強気相場入りしたが、年内さらに上昇する可能性がある。先週開催された業界会議に参加したトレーダーやアナリストによると、エルニーニョ現象の影響で南米と東南アジアで生産高が減少したことから、世界の供給が引き続き落ち込むとの見方が広がっている。
米コエックス・コーヒー・グループ(マイアミ)によれば、2016年10月-17年9月の世界のコーヒー生豆需要は生産を最大400万袋(1袋=60キログラム)上回る見込み。15年10月-16年9月は480万袋の不足と予想されている。ブラジルの輸出業者トリスタン・トレーディングによると、ブラジルのコーヒー生豆在庫は今年6月30日までに15年ぶりの低水準に落ち込む見通しだ。同国は世界最大のコーヒー生豆生産国。
コエックスのマネジングディレクター、アーネスト・アルバレス氏はサンディエゴで19日まで3日間にわたって開かれた全米コーヒー協会の会議でのインタビューで、「世界の供給は非常に逼迫(ひっぱく)しており、不安定だ」と指摘した。
ニューヨーク市場のアラビカ種コーヒー生豆5月限は21日、前週末比2.1%安の1ポンド=1.3155ドル。18日まで3週連続で上げ、1月に付けた終値ベースの安値から20%以上値上がりし強気相場入りした。
原題:Coffee Supply ‘Fragile’ as El-Nino Curbs Crops in South America(抜粋)
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更新日時: 2016/03/22 14:34 JST